第三百十六話 THE CODE
時間を少し巻き戻して、闘技場。試合開始まで、後数時間だ。
ホワイトと【剣豪】は、選手控え室にて最後の確認を行なっていた。
「くっせえ!!何だこの部屋!!コンビニのトイレみてえな臭いがしやがる!!」
「お前には堪え性というものがないな....【主人公】は文句一つ言わなかったぞ」
「俺は繊細なんだよ!!」
「ふん....繊細ならば、他人の部屋で二度も嘔吐しないであろう」
「はっ!!いちいち細えやつだな!お前は!!」
「.......はあ」
「ため息なんてつくなよ、幸運が逃げちまうぜ?」
「誰の所為だと思っている......ところで、ホワイト」
「なんだよ」
「その『王冠』とやらをどう処理するのだ...破棄するのか?」
「いや、これがなかったら...試合そのものが中止になるかもしれねえだろ」
「では、どうするのだ?」
「ああ、【剣豪】...小僧がベガとかいう奴から聞いたマフィア共の暗号、覚えてるかい?」
「ああ、たしか.....『パンケーキをマスタードとケチャップで食う』というようなものであったか」
「おうよ....じゃあ、ちょっくら準備して行ってくるかね.....お前さんも頑張れよ」
「ああ、任せておけ」
そうして、ホワイトは支度を済ませると、控え室を出て行く。
CODE:暗号