第二百六十九話 アンドロイドは異邦人の夢を見るか? 前編
そうして、野営が始まる。雑談もそこそこにホワイトさんが会話を切り出す。
俺たちが確認したいのは以下の三つだ
・デウス博士とはどう言った人物なのか
・そして、エクスがバグった時の言動
・ここの機械人形達は何を守っているのか
「おい、マキナ....今からするいくつかの質問に正直に答えろ、いいな?」
「承知しました」
ホワイトさんは人差し指を立てて口を開く。
「まずは一つ目だ、お前を作ったとかいうデウス博士とやらはどんなやつだ?」
「次は、エクスとかいうお前の仲間がバグっちまった当初の言動はどんなだった?」
「そんでまあ、この際はっきり言わせてもらうが、お前らの創造主であるデウスは機械人形の暴走関係なしに死んでる可能性が高い。それを踏まえての最後の質問だ....一体、お前らは何を守っているんだ?」
「.............」
マキナは沈黙を貫く
「マキナ.....俺たちはお前を助けてやりてえと思ってるんだ。だが、無闇矢鱈に死地に突っ込むような真似はごめんだ」
「マキナ殿.....お辛いやもしれませんが、どうかお答えしていただきたい」
なおも、マキナは沈黙を貫いている
「........おい、お前聞いているのか?」
義輝さんがマキナの瞳を見つめながら、語気を強め問い質す。
「マキナ......いったいどうしたんだ」
そう俺がつぶやいた瞬間、マキナは突然を口を開く。
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「「「「.........!?」」」」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「インシデントNo.007を確認。早急に承認を求める」
「.....どうなってるんだ?」
「.....まさか、壊れてしまったのか?」
「ま、まさか....マキナも他の機械人形みたいに.....」
俺たち三人が混乱しているのをよそに、リイはしばし顎へ手を当て考えると
「.......承認いたします」
と言う。
「インシデントNo.007。承認を受理します。本機体のデータベースに保存された映像を再生します」
「.....は?」
「.........どうなっておるのだ」
「さすがリイさん!!.....って、え、映像!?」
そうとだけ言うと、マキナは壁へと顔を向け、目から光を出す。...........プロジェクターみたいに。
マジで急な話なのですが、この世界の一年は「光道12宮星座」を基準に設定しています。
牡羊座の初日(地球でいうところの3/21)を元旦とし、それからおよそ三十日周期で一ヶ月が経過します。
三ヶ月毎に四季もあるという設定です。だいたい一年のはじまりに冬が来て、その後は春、秋、そしてまた冬で一年が経過といった感じです。なので、「牡羊座座の一日目」から一年が始まり、「魚座の三十日目」で一年が終わるという感じです。
たとえば、「蟹座の四日目」は春であり、4/4という感じです。
地球の12星座と月の関係とは少々異なりますが、ご理解の程お願いします。
ややこしい設定にしてしまいましたが、どれもこれも蠍座の月に生まれたとか宣いやがったスコーピオのせいです。
まあ、わかんなくてもマジで問題ないです。