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第二百六十八話 言語体系

俺たちは迷宮の攻略を進める現在五十階層を突破し、今日中には五十九階層目までの攻略を終え、明日の朝一番で六十階層....最奥部に到達するという予定だ。

俺はマキナの昨日の話を聞き、一つ気にかかることがある。

それは、『博士から命令を受けてから、八十年と三ヶ月、三日』というセリフだ。ここまでの道のりでさりげなく確認したのだが、デウス博士は、マキナ達を製作していた時点で六十五歳だったそうだ。人族の普通の男が、百四十五歳まで生きられるとは思えない。それも、日本のような医療大国でもない、中世レベルの異世界のこんな地下深くで。俺は日本語で、このことを共有する.....リイには通じないが、彼もまたここまでの会話を聞いていたのだから気が付いているはずだ。

『ホワイトさん....デウス博士って........』


『ああ、死んでる可能性が高えな.....まあ、寿命を伸ばしちまうマジックアイテムがないとは言い切れねえが、な』


『........であれば、この機械人形どもは何を守っているのだ、金や貴重な品と言っても冥土まで持って行けるわけではなかろう』


『【剣豪】の言う通りだ。それに、突然ロボットどもがバグり始めた理由も、マキナだけが正常な理由もわからねえ』


「リイ様....お三方は何を話していらっしゃるのでしょうか?現存するどの言語とも合致しない言語体系です」


「さあ?.....代わりと言ってはなんですが、このリイと漢詩の話でもいかがですか?」


「カンシ....とは?」


「美しい景色を讃える、詩歌にございます」


「それは『心』に関連性がある可能性が高いと判断します。ぜひ、お願いいたします」


『あれだな、明日朝飯を食う時にまとめて聞いちまうのがはえーな』


『ええ、幸い、マキナは隠し事なんかはしなそうですもんね』


『機械には嘘ってのが理解できねえらしいからな』


『ほう....嘘をつけない配下か。そのような家臣が私にもいればな......』


『馬鹿正直ってのも、それはそれで息苦しいと思うがね』


そうして、俺達は五十九階層の機械人形の殲滅を開始する。

重ね重ね、寝落ちしたことを陳謝致します

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