第二百三十話 翼の猛攻
館内に現れたのは一頭の翼獣であった。
「.....なぜ、太古の森の獣がここに.......いや、考えるのはあとか」
そうして、 翼獣をみる。それの姿はかつて図鑑やTVでみたプテラノドンそのものである。
「kieeeeeeee!!!」
鳥のような鳴き声と共に俺へと嘴を使った攻撃をしてくる。ポッポとかが使う「つつく」攻撃だ。
俺はそれを弾き、翼獣は嘴がひしゃげて死んだ。
「......まずいな、早くみんなのところに行かなくては」
そうして、俺は外へと飛び出す。
街はまさに地獄と化していた。
市街は、先ほど博物館で見た様々な恐竜たちで溢れかえっていた。
街の騎士団が鎮圧にあたっているが....数が多すぎる。俺はホワイトさんが言った言い訳が正論であったことを噛み締めながら、宿へと走る。そんなさなか、逃げ遅れた少女を今にも食い殺さんとする顎獣が見えた。
「あぶないっ!!」
俺は、間一髪体を滑り込ませ、攻撃から少女を守る。顎獣は、自身の咬合力がそのまま跳ね返り死んだ。
「.....大丈夫?」
「う、うん!ありがとう!騎士様!!」
「はは....騎士じゃないんだけどな」
俺は少女を親の元へと送り届け、再度宿をめざす。
俺の前に立ち塞がるのは、優に三十体を超える翼獣と一際巨大な翼獣であった。
俺は、たった一人で翼の王と相対した。
胸の「臆病者の石」は虚しく光輝いている。
更新遅くなってごめんなさい