第二百八話 湖畔のレストラン 後編
「そして!相棒の命をかけた最後の変身をしたんです!!!」
「ほう!それで?」
俺のライダー談義に熱が入り始め、暫くした後、食事が到着する。
「お待ちどうさん!!ニジマスフライランチ二人前!!!」
「....お!来たみたいですね」
「....これは、とても良い香りですね.....」
大きなニジマスのフライに、ポテトフライ、そしてバゲットと典型的なフィッシュ&チップスである。しかし、日本にいた頃に目にしたオーソドックスな英国のそれとは大きく異なり、大きなニジマスをまるまる使ったこれは威圧感を放っている。
「では、いただきます!」
「いただきましょう」
「うわ」
「これは....」
「「美味しい!!」」
「このフィッシュ&チップスめちゃ美味いですね!!」
サクサクの衣と白身魚とは思えない食べ応えのあるニジマス....そしてそれをさらに引き立てる完成されたソース.....とんでもなく美味い
「身が程よく引き締まっていて、付け合わせのソースによくからみます。まさに、比翼連理の恋人のようだ....」
「恋人かあ....アンジーにも食べさせたいなあ......」
そんな俺たちの会話を聞いていたウエイターが呟く
「今日は不思議な日ですね」
「不思議?」
「ええ、今朝にもヤマト風の剣士と魔術師の二人組が、当店の料理を召し上がって、その『ヒヨクレンリ』という言葉を仰っておりまして.....巷で流行っていらっしゃるのでしょうか?」
刹那、俺たちに電流が走る。
「そ、その、二人組ってまだ街にいるでしょうか?」
「ええ、数日はこの街に滞在するつもりだとおっしゃっておられましたが.....」
「リイさん!!」
「ええ!!」
それは神の祝福か、それとも悪意か......
今この瞬間、俺たちの旅路は伝説と交差した。
Wの最終決戦から、最終話までの流れは泣きました