表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

201/377

第百八十五話 紅玉

迷宮を進む。金剛石迷宮は洞窟のような構造をしているため、比較的涼しい。しかし、そんなことを考えていると凄まじい熱気を感じた。先行しているリイがピタリと止まる。

「敵ですか?」


「ええ、先ほどとは異なり大物のようです」

そんな俺たちの前にあらわれたのは真っ赤なルビーのような体をした体長2mほどの鳥だ。

その姿は鷲のような空を飛ぶタイプの鳥ではなく、ヒクイドリのような翼が退化したタイプの鳥だ。その脚部は大きく発達しており、いかにも肉弾戦が得意ですといった感じだ。

「......近接戦特化って感じですかね」


「おそらく....ただ、この熱気.....火属性魔術を用いるやもしれません」


「あの体....ルビーでしょうか....」


「紅玉製の鳥.....非常に幻想的だ」


「!!、リイさんきます!!!」


「お任せを」

紅玉の鳥は予想通り、リイへ向けて飛び蹴りのような攻撃をする。

「.....所詮は獣ですね」

リイは外皮の一部を鋼質化させて受け止める。鳥は一撃を受け止められると同時に飛び退き、口を大きく開く。

「キエエエエエ!!!!!!!!」

耳をつんざくような、奇声と共に口から放たれたのは炎のブレスだ。

俺はそれとリイの間へ割り込み、反射する。しかし、紅玉の鳥はピンピンしている。

「.....そう甘くないってことですかね」


「でしたら、私が」

そういうや否や、リイは鳥の懐へと踏み込み発勁を放つ。

「破ァ!!」

紅玉の鳥は粉々になった。

リイがその欠片に混じった拳大の塊を拾いあげる。

「.....体の大部分は一銭の価値もない結晶ですが、心臓と思しき部位だけは本物の紅玉のようです」


「紅玉ってルビーのことですよね、結構値が張る感じですか?」


「ええ、このサイズと純度ですと....一月は飢えずに済むかと」


「すごいですね!!持って帰りましょうよ!!」


「ええ」


「にしても、この鳥もさっきのゴブリンやワイバーンもなんなんでしょうね....」


「さあ、ただ、この迷宮は普通ではないということさえわかれば十分でしょう」


「ですね」


俺たちはさらに暗闇へと潜る。


それから、しばらくしてリイの聴覚が異常を察知する。




そうして、俺たちの前へと現れたのは、ロックの取り巻きの剣士たちであった。




ついに3ページ目!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ