第二話 捨てるリーダーあれば拾うリーダーあり!?
今回は短めです。
冒険者ギルドの扉を勢いよく閉めて外へ出る。この世界に来てから3年間、彼らと過ごした日々が俺の頭を駆け巡る、あれ…?目から汗が出てきたぞ。
「やってられるか!!!!」
数時間後、俺は街の酒場にいた。冒険者を始めてから、仲間たちとの思い出が詰まった酒場だ。パーティーメンバー...いや“元”パーティーメンバーか、と初めてのクエストクリアを祝して安酒を浴びるほど飲んだあの夜が昨日のことのことのように思い出される。思えば、この世界に来てからの楽しい思い出にはいつもあいつらの姿がある。
「【主人公】くん、どうしたんだい?」
俺は声がした方向に目を向けると、そこにはSランクパーティ「黄金の矛」のリーダー兼タンクを務めるゴルドがいた。彼とは、クエストで何度も共に戦った仲だ。俺は今までの経緯をゴルドに話す。すると彼は、本物の黄金のように美しいブロンドの髪をかきあげながら言った。
「【主人公】くん、大変だったね…。よかったら俺たちのパーティに来ないか?丁度、サポーターを探していたところだったんだ。【主人公】くんだったら大歓迎だよ!」
「ゴルド…、いやゴルドの兄貴!!一生着いて行きますぜ!!」
「ははは、やめてよ【主人公】くん。さあ、行こう」
俺はこうしてSランクパーティー「黄金の矛」に転職した。
次回は過去編です。