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第百七十七話 カハートにて

俺たちを乗せた馬車は、カハートという街に到着した。ここで、俺たちは馬車を乗り換えることになる。炭鉱と鉱山が有名な街ではあるが、近年迷宮が発見されたということで、急速に発展したそうだ。しかし、鉱夫と獣狩りが集まる街で、しかも治安が悪いとされる西方地域.....治安は最悪だった。俺たちは、しぶしぶ、商人や下級貴族向けのすこし値の張る宿を選択し、一息つく。

俺たちは街の入り口から宿に到着するまでのおよそ十五分間で合計八回も絡まれた、と言えばこの街の治安の悪さが伝わるだろうか。

「すごかったですね....熱気というか、悪意というか....」


「ええ、気性の荒い方々が多くいらっしゃいました」

俺たちは疲れ切ってしまい、その日は休むことにした。



そうして、翌朝目が覚める。

「.........全然、寝れませんでした」


「...ええ、まさか一晩中、喧嘩の声が聞こえてくるとは.....」


「治安悪すぎませんか?」


「そうですね、やはり金の集まるところには、そういった人間も集まるということでしょうか......」


「こんな街に長居したら、自分まで悪人になりそうで怖いです」


「蓬麻中に生ずれば扶けざるも直し、とは言いますがその逆もまた然りでしょう。早々にこの街から立ち去るのが賢明でしょう」


「そうですね、二、三日休んで、買い出しを済ませたらさっさと出てきましょう」


「ええ、では買い出しへと参りましょう」

そうして俺たちは軽い朝食を済ませて宿を出る。念の為貴重品は全て体へと固定して。

「てか、この街.....水もなんかまずいですね」


「......ええ、鉱山があるせいでしょうか」


蓬麻中に生ずれば扶けざるも直し:人は良い環境いれば自然と良くなること

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