表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/370

第十五話 よくある話と言ってしまえばそれまでで 急

とりあえず過去編は一旦区切りにします

それからなんやかんやあって俺はザックたちとパーティーを組むことになった。幼馴染パーティーということで一悶着はあったもの根が優しい彼らからしたら些細な問題だったそうだ。前衛のザックに、索敵のジェフ、後衛のエリーナ、そして支援職の俺、側から見たらかなりバランスのいいパーティーだったし、実際にそうだった。()()()()()()。ランクが上がり、強力な魔物との戦いが増えていくに従って俺の力不足が目立っていった。支援術師に求められるのは「攻撃力強化呪文」と「治癒魔術」である俺はその二つとも満足に扱えなかった。治癒魔術はエリーナが扱えたので困らなかったが、攻撃力強化呪文は違った。これが使えない支援術師ははっきり言って戦力外だった。俺の扱う「防御力強化呪文」も「敏捷強化呪文」も使えないわけではない。要は、優先度の問題だ。主に、支援魔術の対象となる前衛は防具で守りを固め、自身の魔術で身体能力を強化して戦う。そんな現状で「防御力強化呪文」や「敏捷強化呪文」なんてものを使っても焼け石に水だ。「攻撃こそが最大の防御」これが冒険者の常識だ。もちろん、俺だってパーティーの足を引っ張らないように精一杯の努力をした。どうせできない「攻撃力強化呪文」を切り捨てて「防御力強化呪文」の修練に時間を注いだ。その結果、俺の「防御力強化呪文」はどんな攻撃も魔術も通さない鉄壁の防御力を実現させた。....しかし、ここで第二の壁が現れた。それは魔力の不足だ。魔力とは魔術を扱うためのガソリンのようなもので、その総量は修行によって多少は増えるものの概ね生まれつきできまる。通常の支援術師であれば十分な量がある俺のそれは、残酷なことに不利を覆すほどの量なかったのである。

冒険者として上を目指していくのなら俺は明らかに足手纏いだ。俺のせいで、三人が揉めているのを何度も見た。俺は彼らのことを友達だと思っているし、彼らだってそうだろう。そうじゃなかったら、とっくに追放されている。俺のせいで彼らが揉めるのは見たくない。

そして俺は「鉄の掟」を脱退することを決めた。とびっきり嫌味な言い方でね。

ここから第一話に繋がるんすわ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ