第百二十三話 剣豪伝説 Ⅵー聖剣迷宮編ー 開幕
ホワイトと【剣豪】サイドのお話です
剣士と魔術師は人虎の痕跡を追い続けていた。しかし、コウナン村という小さな農村での目撃例を最後に、彼らは消息を絶っていた。
「.....あの村で見た獣狩りの死体.....ポイズンボアの死因とそっくりだったな」
「ああ、俄然興味が湧いてきた」
「ただ、手詰まりってやつだな。おそらく、あの獣狩りくずれの襲撃にあって、自分たちの立場を自覚したんだろうな、姿をくらませちまった。.....ったく、獣狩りはロクなことしねーな」
「........ふん、敵の方からわざわざ現れてくれるというのに...もったいないな」
「てめーだけだよ、それは」
ホワイトは、そんな【剣豪】をやれやれといった様子で眺める。そんな彼らは現在とある街の酒場にいる。
「..............にしても騒がしいな」
周囲の騒がしさに違和感を感じたホワイトは近くで騒いでいる獣狩りを捕まえる。
「おい、なんだこの騒ぎは?」
「ああ!それがよお!!そこで新しい迷宮が発見されたみたいでよお!!あの腕利きのジョージどもが中でぶっ殺されたらしい!!これは、七大迷宮いりもあるぜ!!!!」
「なるほどね.....(同業者が死んでんのに、どっちが『獣』かわからねえな)」
そうして、ホワイトはハッとして【剣豪】を見る。すでに彼は、刀を腰に差し、立ち上がっていた。
「......行くぞ、ホワイト」
「はあ..........承知いたしやした、ショーグン様.....」
ホワイトはやれやれといった様子で立ち上がる。
コゼットとルーナを思いの外気に入ってしまい、退場させるのがめっちゃ心苦しかったです。コゼットの家を野盗に襲撃させようか迷いました。
【主人公】サイドのお話は一旦休憩です。