第九話 よくある話と言ってしまえばそれまでで 破
なんかブクマ増えてる!!感謝!!
目を覚ますとそこは、病院...と言うわけではなくだだっ広い草原だった。倒れる俺を心配そうに見つめる影が三つ。状況が読めずに困惑する俺に見るからに陽気そうな男が話しかけてくる。
「おい、あんた大丈夫かよ」
日本語でも、英語でもない、ともすれば元いた世界のどの言語とも一致しない不思議な言葉なのだが、不思議と意味はわかる。
「ああ、大丈夫...です」
「良かったー!!にしても、見慣れねえカッコしてんな貴族サマの坊ちゃんか?」
「ザック、まずはあいさつだろ」
「それもそうだな!!ジェフ。俺はザックっていうんだ。こう見えても冒険者なんだぜ〜」
「俺はジェフだ。....んでこいつがエリーナ」
「.......]
「丁寧にありがとうございます、僕は【主人公】といいます」
とりあえず俺も挨拶を返しておく。俺の最期の光景が脳裏に映る。それに冒険者、西洋風な名前と顔....。ここで俺のブレインはある結論を導き出した。
「俺、もしかして、異世界転生したのか!!!」
「うおっ、急にどうした?」
「ザック、とりあえず医者に見せよう。頭をやられちまったらしい」
「.......」
拝啓 お父さん、お母さん
俺はついに夢を叶えたよ。これから俺はチートスキルと美少女ハーレムを手に入れてスローライフを送るよ。二人とも草葉の陰から俺の栄光を見ていてください。...まあ、死んだのは俺だけどね。
このあと追放されるとも知らずにね。