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これから、彼と  作者: 栄吉
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2話②

俺の名前は笹本尚(ささもとしょう)


私立高校の教師をしている


今日は同僚の天野陽向(あまのひなた)と俺の家で宅飲みすることになった


「俺、着替えてくるから、テキトーに座って待ってて」


「うん」


「ヒナ、そのままだったら、スーツしわくちゃになるだろ、俺の服貸すから着替えて」


ヒナとは高校も大学も一緒だった。そして、勤めている学校も一緒だ


「うん、ありがとう」


「今、つまみ作るから、待ってて」


「僕も手伝うよ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ヒナ、あんまり飲み過ぎるなよ」



「わかってる」


伊集院(いじゅういん)と再会してから、ヒナの様子がおかしい


伊集院(いじゅういん)と何かあった?」


「あったというか……」


再会してから、毎日のように家に押し掛けて来る?ヒナの作ったご飯を食べて帰る?


「それ、完全にストーカーだろう」


「うーん?でも、伊集院(いじゅういん)君も悪気があるわけじゃないと思うんだ、多分、僕の作るご飯が懐かしいだけだと思うから」


「懐かしい?」


「うん、ほら、僕と伊集院(いじゅういん)君の家って隣同士だったでしょ。伊集院(いじゅういん)君って一人暮しだったのに、料理全然できなかったから、僕がいつもご飯作ってあげてたんだよね」


「………」



伊集院(いじゅういん)君はさ……」


「ヒナ?」


寝たのか?だから、飲み過ぎるなって言ったのに


このままここで寝たら、風邪を引くかもしれない


俺はヒナをベッドまで運んで寝かせた


相変わらずヒナは可愛いい顔してるな


高校時代も大学時代も、ひそかにヒナに想いを寄せている子たちはたくさんいた。今だって、生徒たちにも結構人気がある


でも、その事に本人は全く気づいていない


ピンポーン


不意に玄関のチャイムが鳴る


俺は時計を見る


もう20時を過ぎている


一体こんな時間に誰だ?


玄関を開けると伊集院が立っていた


陽向(ひなた)を迎えに来た」


「はっ?何言ってるの?」


陽向(ひなた)は僕が連れて帰る」


「そんな権限、伊集院(いじゅういん)にはないだろ、それにお前ヒナのあとを付けて来たのか?それ、ストーカーだよ、れっきとした犯罪行為。伊集院(いじゅういん)グループの次期社長が、経営している学校の教師にストーカー行為しているなんてことが世間にばれたら不味いんじゃないの?」


「ストーカーではない」


「じゃあ、何?まあ、どうでも良いけど、ヒナは今、俺のベッドで寝てるから帰ってくれ」


「笹本、お前」


「お前のことだ、金と権力を使ってヒナと俺の身辺調査はしたんだろう。だったら、俺とヒナの関係もわかっているはずだ」

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