14話②
イケメン秘書と神宮寺君が席を外して、二人きりになってからしばらくの間、無言の状態が続いた。理事長はコーヒーを一口飲むと
「陽向。今日は理事長としてではなく、一個人、伊集院瑠華として、話をするから、そのつもりで聞いて欲しい」
と、言った
「そうだな、まず、新田虎之丞の事は謝るよ。あれは、本当は、理事長としてではなく、伊集院瑠華として嫉妬したんだ。教育委員会やPTAなどどうとでもなる。素直にに愛情表現できる新田が羨ましかった。それと、同時に陽向を取られるような気がして…」
「理事長、何を言っているのですか?」
「僕は、ずっと、陽向の事が好きだったんだ。いや、今でも好きだ。この十年間、陽向の事を忘れた事はない」
「何を仰っているのですか?理事長には、れっきとしたパートナーがあいるではありませんか?」
「パートナー?」
「ええ、如月玲音さんです。理事長は彼の事を公私共に大事なパートナーだと公言しているではありませんか、ペアリングまでして…」
理事長は、雑誌などのインタビューで、いつも、そう答えている
「恋人ではないし、ペアリングでもない。遠目から見るとにているが、近くで見るとデザインが、違う。そして、玲音のは、オレの姉、璃のとのペアリングで、僕の指輪は、僕が高校を卒業する時に、陽向に贈った指輪とお揃いだ」
「指輪?何の話?」
「贈っただろう?チョコレートと一緒に、まさか、チョコレートを僕が贈ったことまで忘れてしまったのか?」
「チョコレート?確かにチョコレートは貰った」
「チョコレートが入っていた紙袋のなかに、一緒に、指輪と飛行機の出発時間を書いた手紙が入っていただろう?」
「あっ、えっと、あの紙袋開けてない」
「はっ?」
「実は、前の日、偶然に、伊集院君にプレゼントするんだと言って、チョコレートを買っている女子生徒を見たんだ。その時のラッピングと伊集院君が渡してくれたのが同じだったから、てっきり、女の子から貰ったチョコレートのお裾分けだと思ったんだ」
「そんな事したら、相手の女の子にも悪いし、陽向にも悪いだろう?僕が、そんな事をする人間に見える?」
「……」
そうだよね、良く考えたら、伊集院君はそんな事する人間じゃない
「そのチョコレートどうしたの?まさか、捨てたとか?」
「そんな事しない。実家の押し入れのなかに、多分、ある。僕、実家に電話してみるよ」
「いや、その必要はない」
「……」
「今から、買いに行こう、今日は、陽向の誕生日だろ」
「でも…」
「僕の事をもう、嫌いなの?」
「嫌いなわけないじゃないか」
「じゃあ、決まり。買いに行こう。そして、、ずっと、僕を陽向の事を側に居させてくれる。そして、これから、僕と、一緒の人生を歩んで欲しい」
僕の目から、涙が零れた
そ
し
て
僕は、
これから、彼と、ずっと一緒に生きて行く
、




