34/41
12話②
俺がカフェで、コイツとオヤジと一緒に待っていると、天野先生が来た
「神宮寺君、これは、どういうこと?」
天野先生が言う
「天野先生、ゴメン、騙すようなことして」
俺は心の底から謝った
「俺は、コイツのために動くのはイヤだったけど、オヤジの頼みは断われなかった。オヤジの頼みごとは絶対に断わるなっていう、お祖母さまの言い付けがあるから…ホント、ゴメンなさい」
俺はお祖母さまに育てられた。小さい頃から両親と離された俺のことを不憫と思ってか、いつも優しく、大抵のワガママは許してくれたし、とやかくと口煩く言うことはなかった。そんなお祖母さまのたった一つの言い付け。それが、『璃音、大人になって、如月玲音、つまり、あんたの父親が、頼みごとをしてきたら、絶対に断ってはいけないよ』だった
「璃音は、私の息子なのです。事情があり、如月ではなく、神宮寺を名乗らせてますが」
オヤジが言う
「天野先生、いえ、陽向様、瑠華様と二人でお話し合いをして下さい、私達は席を外しますから」




