6話③
俺は、今、ヒナと伊集院と一緒にヒナの家で酒を飲んでいる
新田と話をしている間にヒナは帰っていたし、電話をしてもでない。メッセージも既読にならないから心配で家まできたら、玄関前で伊集院と鉢合わせた
ヒナは伊集院には帰って貰おうとしていた
それなのに、強引に家の中に上がり込んで来た
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「ヒナ、缶ビール一本だけでやめておけよ」
俺は言う
「うん、わかってる」
ヒナは酒が弱い
「理事長、そろそろ帰ってくれませんか?」
ヒナが言う
「帰らないよ、明日は久々のオフだから、陽向と朝まで一緒に居ようと思って来たんだけどな」
相変わらず、意味不明なことを言う
「理事長、何を言っているんですか?冗談は辞めて下さい」
「冗談なんかじゃないんだけどな」
「伊集院、ヒナが帰れって言っているだろう、素直に、帰ったらどうだ」
「笹本そ、帰ったらどうだ」
「俺は、ヒナに話があってきたんだよ、まだ、その話をしていないからな」
「今、話したらどうだ」
「お前が、居るところでは話せない」
「僕が、居るところでは話せないことって何?」
「どうでも、良いだろう、お前には、関係ない」
「うるさい!!もう、二人とも帰って!!」
ヒナが叫んぶように言った
もう、十年以上ヒナのそばにいるが、こんなヒナは見たことがない
やはり、伊集院をヒナに近づけるのはよくないな
「ごめん、今日はもう、疲れたから……」
「わかったよ、ごめんなヒナ、俺達は帰るから、帰るぞ、伊集院」
俺はそう言うと、伊集院の手を強引に引っ張って、外へ連れ出した




