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不法侵入の英雄譚〜魔王倒したら姫と結婚できる約束だったのに死刑にされそうになったから、腹いせに仲間たちの裸の写実絵を配って逃げることにした〜

 勇者と魔王の最終決戦。

 それはまさしく人間と魔族の戦争の最終局面であった。


 各地で人々を苦しめていた魔族の四天王を撃破し、魔王の居城へと攻め込んだ勇者一行。

 その勇者たちが来ることを予見し、万全の態勢で迎えた魔王軍。

 魔王城の内部では、両者による激しい戦闘が繰り広げられていた。


 そして、魔王は自身の城の最上階で勇者の到来を待っていた。


 魔王は自身の部下たちが勇者を倒せるとは微塵も思っていない。

 何故なら、今、魔王城にいる全戦力を合わせても、四天王の一人にすら及ばないからだ。


 勇者を倒せるならそれもよし。しかし、そんなことは万に一つも有り得ないだろう。

 だからこそ、物量に任せた消耗戦を強いた。

 少しでも勇者たちを疲弊させて、最後に魔王自らがトドメを刺すという作戦だ。


「しかし……まさかここまでやってくるとはな。所詮は人間と、少々侮りすぎていたか。いや、恐るべきは聖剣とそれに選ばれた者の力か」


 誰もいない玉座の間。

 そこで魔王は誰に言うでもなく、つぶやいた。


 微かに後悔――四天王たちをむざむざと殺されてしまったことへの――を含むその言葉は、ただ空気に溶けていく……。

 はずだった。





「あ、センチになってるとこすいませーん。そちら、魔王さんで合ってます?」





 不意に背後から聞こえた、底抜けに明るい声。

 魔王は素早く玉座から立ち上がり、臨戦態勢に入った。


「……何者だ」


 玉座の後ろは、少しのスペースを空けて、単なる壁しかない。

 そして、確かにそこには誰もいなかった。


 しかし、今、その場所には1人の男がいた。


 全身を黒い装束に包んだその男は、顔すらも黒い布で隠し、肌が見えているのは目の周りの微かな部分だけだった。


 転移魔法?


 いや、と魔王は即座にその考えを放棄する。この一帯は転移魔法を無効化しているのだ。


 外から入ってこれないように。


 ここから逃げられないように。


 では、目の前の男は、どうやってここに現れた?


「あのー、えっと、魔王さんで合ってます?」


 闇を塗り込んだような物々しい装束とは対照的に、男の声は底抜けに明るい。馴れ馴れしいとさえ思うほどだ。


「いかにも。我こそが魔王だ。貴様、何者だ? そして、どうやってここに入ってきた?」


「どうやってって……決まってるじゃないですかー」


 魔王の問いに、男はへらへら笑いながら答える。





不法侵入(・・・・)して」





「……………………………………は?」


 不法侵入、だと?

 意外すぎる言葉に、魔王は呆気に取られる。


「俺のスキルでね。どんなところでも侵入できちゃうの。閉め切った女湯、警備が厳重な牢屋、頑丈な金庫、それに…………魔王様の部屋とか」


「……貴様、何者だ?」


「いちおう勇者パーティーの1人でーす!」


「勇者……!」


 男のふざけたような言葉を聞いた瞬間、魔王は体に魔力を迸らせる。


 大切な家臣であった四天王たちの仇の1人が、そこにいる。


「うおっ! 魔力すごっ」


「ふ、ふふ……はーはっはっは!」


「え、なんでいきなり笑い出したの? こわっ……」


「これが笑わずにいられるか! 我が忠臣たちの仇……その1人がのこのこと現れたのだぞ? どうせなら全員で来ればいいものを」


「あー、俺もそうしたいのはやまやまなんスけどね。あいにくとこのスキル、1人までなんスよ」


 そこまで便利じゃないんスよね、と男はぼやいた。


 目の前の男――不法侵入者の他の者がこの部屋に現れる様子はないことから、その言葉は本当だろうと魔王は推測した。

 そうでなければ、魔王のもとに1人で来るはずがない。


「そうか。なるほどな。貴様の魂胆はわかった。大方、勇者が来る前に我を消耗させるつもりであろう。そうはいかん。貴様なぞ、一瞬で消してくれよう」


 勇者の勝率を少しでも上げるために、この不法侵入者は1人で勝ち目のない戦いに身を投げたのだろう。

 そう思うと、この不法侵入者もなかなか見どころがある奴ではないかと魔王は見直す。



 しかし。



「え? 違いますけど?」


「何……?」


「えっとー、今までで魔王さん、2回間違えてますよ?」


「2回? 何のことだ?」


「まず1個目。俺はあんたを消耗させるつもりで来たんじゃないのよ」


「ならば、何のために1人で来た? いや、そうか、勇者を裏切り――」


「ブブーッ! 全然違いまーす!」


 不法侵入者はやはり軽いノリで両腕で大きなバツを作りながら答える。


「あのね、あんたを倒したら俺は綺麗なお姫さんと結婚できることになってるの。だから裏切るわけないし、ここで死ぬなんてアウトオブ論外よ!」


 論外の外……? と、魔王は一瞬戸惑ったがスルーせざるを得なかった。


 その後に続いた不法侵入者の言葉があまりにも意外だったからだ。





「俺はあんたを殺しに来たんだよ」





 魔王も微かに予想はしていた。


 だが、あまりにも非現実的すぎて可能性から真っ先に消していた。


 そんなことを、この不法侵入者は言ってのけたのだ。


「くっくっく……はーはっはっは!」


「えぇ……また笑い出した……」


「これが笑わずにいられるか。この魔王たる我を、貴様1人で倒すだと? 聖剣を持つ勇者ならまだしも、単なる不法侵入者が?」


「あはははははははは!」


 すると、今度は不法侵入者がいきなり笑い出した。


「何がおかしい?」


「いや、ごめん、思い出し笑いしちゃって。みんな同じこと言うんだなー、って」


「みんな同じこと……だと?」


「うん。えっと、ほら、四天王だっけ? みんなそう言ってたよ。聖剣を持つ勇者ならともかく、不法侵入者に過ぎない貴様がー、って」


 その言葉で、魔王に戦慄が走る。


「貴様……先ほど我が2回間違えたと言ったな」


 1つ目は、魔王を消耗させるために命を捨てて戦いに挑んでいると推察したこと。


 では、もう1つは?


「それは何だ?」


「あー、そうそう。それ言わなきゃね」


 ようやく笑いをやめて、不法侵入者は言う。

 まるで世間話でもするかのように、どこまでも軽いノリで。


「俺のこと、四天王の仇の1人って言ってたじゃん? 俺は仇のうちの1人じゃないよ。仇は俺1人だからさ」


「何、だと……?」





「四天王は全員、俺が1人で殺したんだよね」





「馬鹿な! ありえん!」


「あ、それも2人目以降はみんな言ってた!」


 不法侵入者の軽口に、魔王は口を噤んで警戒を深める。


 しかし、そんな魔王をよそに、不法侵入者は言葉を止めない。


「俺のスキルの不法侵入ってさ、さっきも言ったけど、1人までなのよ。でも、1人までならどんなところにも入れちゃうんだよねー」


 現れた時から、一歩もその場を動かずにいた不法侵入者。


 そんな彼が、一歩、魔王に足を踏み出す。


「く、来るな!」


 魔王の体に漲っていた魔力が、火の属性を与えられ、不法侵入者に放たれる。


 常人ならば骨すら残らないほどの超高熱の火球が確かに不法侵入者に当たり――





 なぜかすり抜けた。





「な、何が起こった……?」


「あー、簡単に言うと、今の魔法に不法侵入した感じ?」


 あまりの出来事に、魔王は驚愕したまま動きが止まってしまう。


「えっと、俺もよくわかってないんだけど、魔法が当たった箇所から少しずつ魔法の中に不法侵入していって、魔法の動きに合わせて出ていくと、何か知らないんだけどノーダメージでいけるっぽくてさ」


「この――!」


 魔王は再び魔法を放つ。


 氷、雷、土、闇。

 様々な魔法を放つが、どれ1つとして不法侵入者には当たらない。いや、不法侵入ですり抜けられてしまう。


「ま、こんな感じで俺の体を部分的に不法侵入させることもできるわけ。体の一部分なら1人以下だからさ。いやー、これできるようになるまで苦労したもんだよ」


 どんな魔法も不法侵入者の歩みを止めることはできない。


 一歩、また一歩と不法侵入者が魔王に近づいていく。


 気づけば、互いに手を伸ばせば触れられるほどの距離にいた。


「うおおおおおお!」


 魔王が新たな魔法を発動しようとする。





 その前に、不法侵入者の腕が魔王の体に不法侵入していた。





「が、は……」


「なんで俺が自分のスキルのこと、べらべらしゃべったと思う? 必要だったんだよね、生きてるやつの体に不法侵入するにはスキルの説明するのがさ」


 魔王の心臓を鷲掴みにしながら、不法侵入者は覆面越しにもわかるほどに、にっこりと笑う。


「やめ――」


「ないよ。ごめんね、最後にそう言われるのも5回目だから食い気味に答えちゃった」


 そう言って、不法侵入者は魔王の心臓を握りつぶした。


 魔王の断末魔の叫びが部屋中に響く。


 今際の際に、最後の力を振り絞り、魔王は目の前の男に怨嗟の言葉を吐く。


「この、不法侵入者め……!」


「そんな褒められると照れちゃうなー」


 ほどなくして、魔王は塵となって消えた。





 こうして、勇者と魔王の……いや、不法侵入者――ザックと魔王軍の戦いは終わった。





   ◇ ◇ ◇





「……で、あのー、なんでこうなってんの?」


 牢屋の中で目を覚ましたザックは、牢屋番に話しかけた。


「おう、起きたか。死刑囚」


「は? 死刑囚?」


「何だ、覚えてないのか?」


「えっと……」


 ザックが最後に覚えてる記憶は、魔王討伐を祝した式典でのこと。


「確か、聖女ちゃんと賢者ちゃんにしこたま酒を飲まされて……」


「その後、お前は王女殿下を襲ったんだよ」


「襲っ……え? は? 襲った!?」


「ああ。そりゃもう城中たいそうな騒ぎだったもんだぜ。何でも、酔っ払った勢いで王女殿下の寝室に不法侵入して、王女殿下の服を破ってそのまま襲おうとしたって話だ」


「嘘だろ!? お姫さんの裸見たの!? 覚えてないよ! 忘れたの!? もったいない!」


「お前な……」


 牢屋番は呆れた顔だ。


「で、国王陛下が怒っちまってな……死刑だってよ」


「でも俺、魔王倒した褒美でお姫さんと結婚できるって……」


「ああ。あれもなしだってよ」


「嘘でしょ!?!!!??!!!?!?!??! そんなことある!!??!??!?!?!!?!?!??」


「じゃ、最後に食べたいもの教えてくれよな。今日の夜に出すから」


「へ? 今日の夜?」


「明日だってよ。死刑」


「早すぎない!!!!!?!?!!?!??!?!?!」


「オレもそう思うけど、まぁそういうこともあるんだろ。じゃ、また後で来るから最後に食いたいものを考えといてくれよ」


「待って! 1人にしないで! もうちょっとこう、上に直訴するとか何とかやってよ!」


 ザックの必死の叫びをよそに、牢屋番の男は手を振りながら去っていった。


「マジかよ、行っちまいやがった…………普通この状況で行くか? 血も涙もねぇな」


 恨みがましく言うザックの耳に、誰かが近づいてくる足音が聞こえてきた。


 牢屋番のおっちゃんが戻ってきてくれたのか!? と期待したが、どうにも足音の数が1人ではない。3人くらいだ。


「よぉ、ザック。いい格好だな」


「聖女ちゃんと賢者ちゃん! ……と勇者ちゃん!」


 果たして、やってきたのは魔王討伐の旅を共にした仲間たち――勇者ブレン、聖女アリア、賢者ミカエラだった。


「助けに来てくれたんだね! 大変だよ! 俺、死刑になっちゃうって! 助けてプリーズ! 俺たち苦楽を共にした仲間でしょ!」


「嫌だね」


「さっすが勇者ちゃん。そうこなくっちゃ……って、あれ?」


「誰がお前なんか助けてやるか」


「そ、そうです……ザックさんみたいな最低な人……!」


「うまく死刑にできたのに、助けたりなんかしたら台無しでしょ」


「え? うまく死刑にできた……? どういうこと?」


 勇者たちの言葉の意味がわからず、ザックは戸惑いながら問いかける。


「おいおい、ミカエラ。しゃべりすぎだぞ」


「いいじゃない。こいつだって、わけもわからず死ぬのは嫌でしょ」


「それもそうか。冥土の土産に教えてやるよ、ザック! お前が姫様を襲ったというのは濡れ衣だ。俺たちと姫様が組んでお前をハメてやったのさ!」


「何だって!」


「おっと。何かしようとしても無駄だぜ? 国王様も俺たちの味方だ。国王様はな、最初から俺と姫様を結婚させるつもりだったんだよ」


 ザックにも状況が何となくわかってきた。


 つまり、国王はザックが魔王を倒してきても約束を守る気などなく、こうして濡れ衣を着せて犯罪者に仕立て上げ、死刑にするつもりだったということだ。死人に口はない。


「何か言いたいことはあるか?」


「まさかお姫さんにハメる前に俺がハメられちまうなんてな……」


「最後の最後までお前はブレねぇな……」


「そういうところですよ、ザックさん……」


「品のない男ね……」


 言いたいことがあるかと言われたから言いたいことを言ったのに、みんなに呆れられてしまった。ちなみにザックはめちゃくちゃウケると思っていた。


「所詮お前のスキルは不法侵入。いくら入ることは自由自在でも出ることはできないスキルだ。この牢屋の中で死刑を待つんだな」


 そう言うと、勇者ブレンは高笑いをしながらアリアとミカエラを連れて去っていった。


 ザックは、その数分後にやってきた牢屋番の男に「最後の晩餐はいいからエロ本をくれ。お姫さんに似てる子のやつ。あ、あと、聖女ちゃんと賢者ちゃんに似てる子がひどい目にあってるのも欲しい」と頼むのだった。





   ◇ ◇ ◇





 その日の夜。

 ザックは最後の晩餐代わりにもらった本で致そうとしていた。

 だが、当然ながら牢屋番がいる。


「なぁ……」


「規則なんだよ」


「マジで言ってる? 俺がシゴいてるところをつぶさに観察して報告するの? そっち向いてやってやろうか?」


 そう言うと、牢屋番は露骨に嫌そうな顔をして、「わかったよ。終わったら言え」と後ろを向いてくれた。


「ありがと。愛してるよ」


「さっさとしろ!」


「はいはい、と……」


 おもむろにザックはエロ本を手に取り、ズボンを脱ぎ――はせずに牢屋の壁に体を向けた。


 牢屋番の男に致しているところを見られないように背を向けているのではない。


(ごめんな、牢屋番のおっちゃん)


 心の中で謝罪すると、不法侵入スキルを発動させようとする。


 勇者ブレンの言うとおり、不法侵入スキルはどこにでも入り込むスキルであり、出るスキルではない。


 しかし、それはあくまでも解釈次第だということをザックは勇者たちには伝えていなかった。


(身の安全のために言わなかったけど、正解だったかー……うっわー、マジ残念だよ。俺、マジで勇者ちゃんたちのこと仲間だと思ってたのに)


 胸のうちに去来する思いを振り切りながら、ザックは意識を集中させる。





 牢屋の外へ不法侵入する。





 そう意識して不法侵入キルを発動させると、彼の体は牢屋の壁の反対側にいた。


「よし、ズラかるかー……っと、その前に服を回収しないとな」


 ザックが来ていた黒一色の装束は特別製だ。不法侵入スキルの際に一緒に移動することができる。割と高いのだ。


 ちなみに先ほどまで来ていた囚人服はまだ牢屋の中だろう。つまりザックは今、裸だった。


 どうせ城の中を不法侵入しまくるのだから、焦って何か着てもすぐ脱げるから意味がない。そう判断したザックは、股間のものをぷらぷらさせたまま城の中に不法侵入する。


 おそらくは式典の際に正装に着替えた時の控室にあるだろう。そこを目指すザックの足がはたと止まる。





(女湯……!)





 いやいや覗いてる場合じゃないと理性が警鐘を鳴らしていたが、そこから複数の女の声が聞こえて、気がつくとザックは不法侵入していた。


(この声……聖女ちゃんと賢者ちゃんとお姫さんか? よっしゃ、お別れの前にじっくり目に焼き付けとこ)


 気づかれないようにお風呂場の天井裏を移動し、覗き穴を開ける。


 そこから下を見ると、予想通り、聖女アリアと賢者ミカエラ、そしてザックが結婚するはずだったナタリア姫が一緒にお風呂に入っているところだった。



(聖女ちゃん、やっぱ胸でっか! その胸で聖女は無理でしょ! 賢者ちゃん、貧乳だけど腰のラインがエロいんだよなぁ……その腰つきで賢者は無理でしょ! お姫さん、エッロ! エロの化身じゃん! おっぱいでかいし尻も安産型だしくびれもすご! その体で清楚なお姫様は無理でしょ!)



 彼は旅の途中も度々こうして聖女アリアと賢者ミカエラの入浴しているところを覗いていた。度々というか毎回というか。


 そのせいでアリアとミカエラに嫌われていて、今回のようなことがあっても助けようとも思われなかったのだが、彼はその自業自得を全く気づいていない。


 そうやって思う存分3人の裸体を目に焼き付けてから、今度こそ服を回収するために控室へとザックは向かう。

 途中、メイドたちの更衣室という誘惑に負けそうになったが、今度は理性が勝って、覗くのは1分間だけにして、無事に控室へとたどり着いた。


「お、あったあった」


 果たして、そこにザックの服はあった。

 全身を――顔さえも包み込む黒い装束。これさえあれば不法侵入の度に全裸にならずに済む。


「じゃ、今度こそズラかるかー」


 ザックは不法侵入スキルを発動させて城の外へと出る。


 外に出ると、装束の色も相まってザックの姿は闇に溶けたように見えにくくなった。


「さすがにこの国にはいられないだろうし、とりあえず隣の国にでも行きますかね。向こうは俺のことを死刑にする王様じゃなければいいけど」


 そうつぶやいて、ザックは国境に向かって歩き出す。


「今度こそ可愛い女の子と結婚できるといいなぁ〜」


 こうして、魔王を倒すほどの力を持った不法侵入者は野に放たれた。


 不法侵入というおよそ英雄らしからぬスキルを持つ英雄が、この先どんな日々を送っていくのか、今はまだ誰も知らない。





   ◇ ◇ ◇





 ちなみに、他国で聖女アリア、賢者ミカエラ、ナタリア姫の裸を忠実に描かれた写実絵が載る本が流通されることになるのだが、それはまた別の話である。


思い立って書いたチートスキルものでした。

たぶん超広義にしてもいいなら追放要素もありって言えそう。

ザックのしゃべり方が地味にお気に入りです。

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