第三話
ただいま、アゼーザーデス。
と、いうことで帰ってきました!
なので新話投稿いたします!
少し少なめですが許して、、くだせぇ。
勇者と、魔王を倒す旅に同行した世界最強の拳士ドラン。
それが俺の前世だ。
そんな俺は間抜けにも、倒した竜の下敷きになって死んでしまった。
しかし、俺の人生は違う世界、チキュウで新しく始まったのだ。
新しく、高闇裕翔という名前で、、。
自分が転生していると気付いたのは6歳の誕生日だった。
お母さんに誕生日を祝られた後、俺は妙に疲れて寝た。
そして翌朝。
目が覚めると思い出していたのだ。
俺のもう一つの人生の事を。
ここはおそらく、勇者が話していたチキュウという星だろうと俺は判断した。
なぜなら、勇者が話していた元の世界の物にすごく似ているものをたくさん知っているからだ。
信号やら、自動ドアやら。
あの世界ではにわかには信じがたい内容だったが、この世界にいるとそれが当たり前なのだと
俺は知った。
しかし、転生したことを思い出したからと言って何かを変えるわけではない。
俺はあの世界では奴隷だった。
どこかの村で生まれて、クチ減らしのために売られたのだという。
その話は後から奴隷商人から聞いた。
親の場所を聞いて見たが、知らないと商人は答えた。
つまり、俺は親の名前も顔も知らずに生きて来たのだ。
ひどい話だと思うがあの世界ではそんな話はざらりとあった。
そんな俺は目ざとい闘技場の経営者に買われ、闘技場の拳士として育てられることになった。
家族はその闘技場にいた仲間たちだけだった。
しかし、そんな仲間たちも試合で負けていき死んで行った。
俺は死にたくない一心で試合に勝ち続けた。
勝ち続けて勝ち続けたらいつの間にか俺は最強と呼ばれるに至っていた。
寂しかったか?と聞かれるとそうでもなかった。
多分心が麻痺していたのだろう。
寂しいと思う暇もないほど俺は戦い続けていた。
、、、いや、一個だけ寂しかったことがあった。
勇者との旅の途中よく、魔物に襲われていた親子に出会った。
魔物を倒し、助けてもらった俺たちに親子は泣いて感謝し、自分の子の無事を喜び、子を抱きしめていた。
………俺も親がいればあんなことをしてもらえたのだろうか。
その疑問がずっとぐるぐると頭の中に残っていた。
この世界に転生して俺は愛を込めて育てられているようだ。
俺は……そんな平和を壊したくない。
この世界で俺が成したいこと、それは親孝行だ。
このままずっと母さんと一緒に平穏に暮らそう。
そう思っていた。
あの事件が起こるまでは。
忘れもしない。
2018年8月8日22時10分
俺の母、高闇比奈子は
死んだ。