54、子供人気
短めすみません!(*´・ч・`*)
「アハハハ、かっこえ〜」
「ねぇ、お兄さんはなんて名前なん〜?」
「どや?、めっちゃイケメンやろ!」
「確かに〜、お兄さんおままごとやろうよ〜」
「遊んで遊んで遊んで〜」
「聞き分けるの無理だろ聖徳太子!!!」
今、俺は女の子達にタカられている、さながら虫が集まってる電灯、獲物に食らいつくピラニア、餌に群がる鯉なんかをイメージしてもらえれば感じは掴めると思う。
…………しかもこの惨状は俺だけなわけじゃなく、俺の相棒も現在進行形でこうなっている。
「カッケェェェ!!!」
「ねぇねぇ、ガシャガシャガシャーンってまたやってよ!!お姉さん!!」
「お願い〜いいでしょ〜」
「見せて見せて見せて〜」
「……………あ、あと一回だけ…………だよ………」
イヴの方は男の子達に囲まれている…………なんか満更でもなさそうな顔をしてる彼女、なんでこんな事になったのか、それは遡る事数十分前。
『発疹皮膚武器展開、魔硬化工程完了、砲身鉄拳制裁!!』
「ぐっーー」
「…………前衛職にとって………ステータスの差が…………すなわち………強さ!!!、私と…………貴方では…………力の差がありすぎる!!」
「がはっーーー!!」
「………クハハハ………脆い………ですね…………ウォーミングアップ………のつもりでしたが……何?!」
「…………でなくっちゃな、イヴ、お前の力がこんなものなら………拍子抜けだぜ………」
「…………クフフ、本当に………楽しませて………くれる………」
翌日、リベンジを果たすためイヴに再戦を頼む俺、しかしよく考えると道場でやると壁とか床を壊してしまいそうなので何か他のところはないかと天狐さんに聞いたら……。
「ふふ、うちの道場はいくら壊れようがスキルで一瞬で修理可能や、というのもうちらの特殊スキル『変化』に愛用される特殊な葉を生やす木を材料に使っておるからな、耐久性はもちろんのこと、直すのも簡単や!」
………という事で模擬戦を道場で始める俺達、そういえばこの模擬戦のルールをちゃんと決めてなかったので、取り決める。
一、勝利条件は相手に先に攻撃を当てた方が勝ちの初撃決着。
二、擦り傷は当てた事にはならない、クリーンヒットじゃなければいけない。
三、10秒以上ダウンしても負け。
四、相手に重傷を負わせる攻撃じゃなければ何をしても構わない。
模擬戦やるたびにイヴの全力攻撃を喰らうのは中々にきつい、クリスに毎回治して貰うのも悪いし………このルールなら俺でも結構イヴに勝てた、お互いぶっ通しで戦うのは疲れたので息抜きに演劇ごっこをやっていたその時、金狐の声が響く。
「ほらみんなすごいやろ!、あれがうちんちに住み着いた竜と鉄人20号やで!!」
「うわぁ〜すっげぇ〜」
「カッケェ〜」
「「…………ん?」」
………そして現在へ至る。
イヴは鉄人、俺は竜、イヴの方は男の子の方に人気があるっぽい、まぁ男ならやっぱ変形ロボは熱いよな。
一方で俺は亜人から見るとイケメン………という事らしく小さかろうがなんだろうが面食いなのが女子という生き物だ。
………出来る事なら人族の時にモテたかったものだが。
つおい(*´・ч・`*)




