44、失敗
強敵出現??!?(*´・ч・`*)
「なるほど……手下から聞いた話まんまだな、使えねぇ〜、まぁ裏は取れたか、流石に足を踏み砕かれて嘘つく奴もいないしな……さて…もうお前に用はない……」
俺はクリスに傷を治させる過程で嘘をついたらまた潰すと脅しながら再三訪ね、死なない程度に直し中途半端に塞がった傷の痛みで気絶してしまった青年。
そんな青年に自身の期待が裏切られた心情を隠そうともせずに溜息をつきながら淡々と言うが意識がない彼にはもちろん届かない。
女中の赤狐は余り良い気分では無さそうにしろ仕方ないことと割り切ってていてともかく、金狐はまだ納得できていないのか複雑そうな顔をして、青年と俺の間に入り立ちはだかる。
「ま、待ってくれへんか!やっぱり殺すのはやりすぎやと思います!!」
「き、金狐様!!」
甘さを捨てきれないのか、青年の命を助けて欲しいと懇願する金狐、自身の前で命が奪われるという事態を全身で拒否する。
主人の行動に驚く赤狐、不安そうに眉を歪めこれでもかと目を見開く。
そんな二人に対して俺は溜息を吐きつつ、さっきと似たような事を言う。
「………勝手に顔突っ込んだのは俺達だけど、これはもうあんたらだけの問題じゃないんだ、悪いがこいつは殺させてもらう」
心の内を正直に吐露した俺の発言は彼女達を表情硬らせる。
「……………ですけど………」
それでもと、まだ否定してくる。
「はぁ……あんたが死者を蘇らせられるってんでもなければ納得できないな」
「そ、それは………」
ゴチャゴチャやっていたら一陣の風が吹く、その瞬間に青年が消える。
「なっーーーき、消えた!!?」
「…………いや………消えてない………あそこ」
俺が驚愕してるとイヴが否定しある一点を指し示す。
木の上に人影が一つ、斥候職が好む軽装備をしていて、覆面の人間。
顔が見えず性別すら確認できない、そして全てが艶消しの黒、マッドブラックだ。
「…………………こんな奴らにやられるとは情けない」
「おい!!そこから降りてきやがれ覆面野郎!!!」
「………そう言われて降りてくるのは………相当のアホしかいないと思うけど………」
「………………お前らと遊ぶのはまた今度だ」
言葉が俺たちの耳に届いた時にはもうすでに相手はおらず、まさしく姿形も無い。
イヴの言葉の通り降りてくるはずもなく、この場から姿を消した。
「…………貴方がゴチャゴチャ言うから………敵を逃した………」
「す、すんまへんでした」
イヴは機械的な無表情を浮かべているが少し怒ってる。
彼女は金狐を問い詰め、金狐は謝ることしかできない。
「はぁ……ま、そう怒るなイヴ、過ぎたことは仕方ない」
脱力しながらイヴをなだめる俺。
「金狐!!!大丈夫やったか!!?」
「オカン!!ど、どうしてここに……?」
さっきの案内役の狐人族が駆けつけてくる。
「へぇ〜あんたの子供だったのか」
「言われてみれば似てる気がします」
「……………親子………か」
三者三様の感想を漏らす俺達。
「オカン怖かったで〜〜!!」
「………無事でよかった」
泣きながらで抱き合う二人。
「感動しました……」
「ま、無事でよかったな」
「………………………」
クリスと俺は似たようなコメントを溢すが、イヴは少し羨ましそうな視線を向けるだけで無言を貫く。
とりあえずピンチは凌いだ!(*´・ч・`*)




