42、戦場の心得
戦場では躊躇った奴から死ぬ(*´・ч・`*)
盗賊達を一掃した後に青年の拘束を確認、武器をしまい、狐のお嬢様に近づきつつ軽く挨拶をするイヴと俺。
「さて大丈夫ですか、お嬢さん」
腰が抜けてるのか、立たせるために手を伸ばし、その手をつかむ彼女を引っ張り上げる。
「お、おおきに、うちの名前は葛ノ葉金狐、助かったわ」
少し赤面しつつ、感謝の念と自己紹介をしてくる
「そりゃよかった……金狐さんね……躾は悪いんで礼儀がないのはご了承お願いします」
頰を掻きながら自身の礼のなさを先に謝る俺。
「そ、そら別にええが……」
そんな俺の言葉を肯定しつつも、言葉の末尾に否定の意を帯びさせる金狐。
「うん?………」
彼女の否定の言葉に疑問に思い、真意を確かめようと唸るような声で問い返す。
「さっきの人は、その、み、見逃しっても良かったんちゃう?、もう戦う気は無かったようやし………」
金狐は真っ直ぐこちらを見ながらそんなことを言ってくる、少し呆然とした後にでたのはこんな言葉。
「はい?」
俺の疑問符にわずかに慌て始める金狐。
「い、いやその、あの」
「…………貴方……」
「………落ち着けよイヴ」
イヴが無表情で彼女を問い詰めようと、喋ろうとした瞬間に手で制す、金狐に対して呆れながら子供に言い聞かせるように呟く。
「はぁ…………偽善だろう偽愛がだろうが貫き通せばそれは本物だろうよ………が、あんたにその覚悟があるのかい?」
彼のつぶやきに要領を得ず、疑問符を浮かべる金狐。
「え?」
そんな彼女に懇切丁寧に説明していく。
「可哀想だから見逃してあげる……もしかしたら明日には天啓がおりて改心するかも……神様がなんとかしてくれるかもしれない……次、金狐さんが敵を殺す時に本気で思うなら見逃しゃいいさ……だけど」
過去の記憶がフラッシュバックされる、俺も過去に似たような思想を持っていた………だがこの世界はいつまでも純粋無垢な子供でいられるほど優しく無い。
殺すのはやりすぎだと………見逃したそいつは………三日後の朝、俺の友達を殺した。
「…………取り逃したそいつがあんたや誰かを害した場合、それはあんたが背負うべき罪だからな」
呆れを含ませた声色で説明されたことに対して反発する金狐。
「や、やけど!!」
感情的な否定の意思に落ち着かせるように静かな声色で語り聞かせる。
「………自身を犯して殺して売ろうしてた奴らにそんな言葉が出てくるなんてあんたは慈悲深い、だけどな、俺は優しくないし臆病なんだよ、不確かな可能性より他を害してでも自身の安全を確保したがる卑怯者…………悪いなあんたを助けたのがこんなんで……ただ一つ忠告しておく、武器を持ったら貴族も平民も関係ない、殺るか殺られるか、それだけだ………金狐さんがそのポリシーを貫くつもりなら夜道には気をつけろ、あんたみたいな優しくていい人が死ぬと目覚めが悪い」
臆病者と皮肉気味に呟く彼、自身の安全第一と言っているが、金狐の安全も確保するための行動ということを思い出し、少し頭を冷やす彼女、これ以上は無駄な問答と理解する。
「……そ、そんな、臆病者なんて思ってへんです…………は、はい………わかりました……」
(……うちを助けてくれた………そ、それにうちの言葉を真剣に考え、歯に着せへん物言いで否定も肯定もせず……うちが貫きたければ貫けばええと尊重してくれ、身の安全を心配してくれた………うちの周りにいる顔色伺うて……心にもないおべっかばっかり言う人達とは全然違う………初めて会ったこんな人………そ、それにめっちゃイケメンやん)
「……まぁ、すぐに全面的に納得できないだろうが、そういうもんだと思っといてくれ……」
「…………守って貰って………出てくる言葉がそれなの………今のところ狐人族には悪印象しかない」
「まぁまぁ、相手は箱入りお嬢様みたいだし……仕方ないんじゃないか?」
そんな事を呟きながら、クリスの方に近づき、女中の容体を確認する。
「……どうだ?」
「……なんとかなりそう、私のスキルで峠は超えました、対処が遅れてたらちょっとやばかったしれません……あっ!意識が戻ったみたいです!」
「………あの時、クリスに任せたのは英断だったか………」
そう呟く彼に起き上がった、彼女は自己紹介と感謝の念を込めて深々とお辞儀をする
「………私は金狐様の御付きの女中、赤狐、私と主人の命を救っていただきありがとうございます、なんとお礼をしたら良いか」
まぁ僕戦場なんか行ったことないし治安別に悪くない田舎に住んでるんで憶測と偏見で書いてます(*´・ч・`*)




