39、イケメン
投稿!!( *˙ω˙*)و グッ!
「そこを右」
「了解っと」
狐人族の言う通りに馬車を進めていく。
「………なぁ、小遣い稼ぎもいいけど、そんな簡単に人に姿を見せていいのか?」
「心配はいらへんでこれは『木葉分身』、本当のわっちな訳あらへんやろ…………お前らみたいな獣の相手に姿を晒すわけがない」
「…………えらく嫌われてるね……どうしてなの?クリス?……………」
「えっーーー、それは、ですね…………」
「……………亜人は……よく奴隷として捕らえられるからな」
「…………それは…………本当?」
「まぁ〜貴族の道楽だな」
「………………そっか………」
悲しそうに目を伏せるイヴになんとなく居心地が悪いクリスと俺。
「はん!、まるで貴族だけのような言い草だが一般市民だって飼ってるやろ…………それにあんたらかてペットを連れとるやないか、似たような感覚で亜人を虐げるとちゃいますの?」
「…………ペット?」
「しらばっくれても無駄や、それや、そこの竜や」
「……………ペットじゃない…………仲間だ」
「どうだか!!口ではそう言って危なくなったら即見捨てる、お主らはそういう種族やろ」
「………………わかったよ…………」
「やっと認めよったか」
「…………貴方達狐人族は実際確かめもせず…………思い込みと先入観……………そして種族で相手を判断する………最低最悪の種族だってね………」
「…………なんやと」
イヴは吐き捨てるように言うと、狐人族の女は怒気を表すかのように後ろに生えてる尻尾の毛が逆立つ。
「まぁまぁ落ち着けよイヴ………それと狐さん、俺は飼われてるわけじゃないぜ、こいつらとはただの仲間さ」
「………ふん、イケメンは口も上手いってな、たらしこもうとしても無駄やで」
口ではそう言っててもなんか態度が軟化した気がする。
「へ?い、イケメン?」
「……………イケメンなんだ………」
「もしかしたら動物と人間、中間の亜人の美的感覚だと竜はイケメン………という風に見えるのかもしれませんね」
俺たちは小声で話し合う。
「………ほらもうすぐ出口やで」
「お、やっとか」
亜人から見たら主人公はイケメン設定です( *˙ω˙*)و グッ!




