31、勇者の失態
投稿遅くなってすみません!( *˙ω˙*)و グッ!
「礼を言うぞ、イヴと……セルリ、だったか?」
玉座の間で礼を言われる俺たち二人、王様も人の子らしく、娘を救われたら恩義を感じるらしい。
「あーー、いやぁ〜困った時はお互い様じゃないですか〜」
「それに引き換え………アーロン!!何だその様は!!」
裸のアーロンも騎士達に含み笑いをされながら、ここに連れてこられた………念のため言っとくが服は着ている、流石に見苦しすぎるからな。
「ち、違うんですよ!!丸腰じゃあ無理でしょ!!」
「………非常時のための勇者がなぜ『非常時』に丸腰でいた?、なぜ丸腰でも戦えるよう訓練しておらん?」
「そ、それは………」
まぁ丸腰とかオブラートに包んでるが、裸だった事はきっと伝わってるのか言葉に刺が含まれている、それに剣がなくたって戦える剣士は五万といるからな。
「………もう良いアーロン、お主は下がれ……」
「……ッッッッッ」
顔の色が青や赤を行ったり来たりするアーロン。
「プッー」
俺は口元を押さえながら嘲笑する、呼吸音のように微かな音だったが、明確にその場に響き、アーロンにも届いたようだ、こちらを呪い殺すと言わんばかりに睨みつけてくる。
「し、しかし陛下、城を壊したのは恐らくこの二人、そう簡単に信じて良いものか」
騎士の一人は進言する………が、陛下はこれに対して怒喝で返す。
「馬鹿者!!!我が愛娘を救ってくれたなら床の一つや二つ安いものだ!!」
………親しい人が絡めば判断が鈍るのが人間だが……これは親バカすぎるな……。
「さてと………お主ら何か欲しいものはあるか?、物で全て済ますわけではないが、やはり今すぐとなると………」
ここで俺たちが望むのはもちろんーー。
「…………ではクリスをーーー」
「まずは国庫の半分をよこせや!!!!」
「………………」
イヴの言葉を遮り、イキリまくりの発言をする俺、隣の彼女は白目で絶句する………いやだってこんなチャンス二度と無いぜ?
「なっっ!!、なんじゃと、そ、それは………」
「あっ!、払えないの?、そうかそうか、そっかーーー娘の命より、『金』の方が大事なのか!!!口ではなによりも大事みたいなこと言っておいて!!!」
「ッッッッッーー、ぐぬぬ」
「あ〜〜〜、俺だったらどんな大金よりも家族の命の方が大切なのにーー」
『………調子に乗んな、詠唱省略、砲身鉄拳制裁』
「オボログシャァァァァ!!!!」
滅茶苦茶気持ち良くなって脳汁出しまくりの俺の頭がぶっ叩かれ脳汁が外に溢れ出る…………あ、これ脳汁じゃなくて血だわ。
殴打後、詠唱を省略した影響でボロボロと崩れるイヴの砲身。
「………コレの言った事は忘れてください………私達の第一要求はクリスのパーティー脱退の許可………もちろん彼女の国への支援はお願いします…………第二に………よろしければ一般家庭、二ヶ月ほどの給料を頂ければ幸いです………」
「むっ、それは………まぁいいだろう………だがその程度でいいのか?」
「………庶民にはこれぐらいがちょうどいいんですよ……」
「ゴフッーー」
一件落着( *˙ω˙*)و グッ!




