19、愚者の執着
遅くなりました!!!( *˙ω˙*)و グッ!
「聖女様、貴方にはパーティーに戻っていただきます」
「そ、それは……」
「………拒否すると言うのなら貴方の国への援助を断ち切ります、元々そういう契約でしょう」
「ッッッッッーー、」
「クククク」
「「………………」」
国王に問い詰められるクリス、ただ伏して聞くことしかできない俺とイヴ、その状況が痛快で仕方がないというアーロン。
このなんとも胸糞悪い事になった経緯を簡単に説明すると初クエストクリアから二週間、お互いの事を少しはわかってきてた、いつも通りクエストクリア報告をしてギルドを出たところ、騎士様たちに囲まれて何がなんだかわからないうちに国王の目の前まで連れてこられた。
そしてこれだ、まぁよく考えれば勇者パーティーメンバーが勝手に抜けられたら国民が不安になるので困るし、引き止めるための弱みも握ってればこうしてくるに決まってる。
…………それにしてもアーロンの奴、あれほどの暴言に暴行、捨て台詞まで吐いて逃げたのに国王に頼るとは…………大方、あの後やっぱりクリスが欲しくなってしまったのだろうな。
はぁ………どうしよう………ぶっちゃけ手詰まりだ……交渉しようにもなんの手札も持っていないから、誤魔化しようがない。
「………どうする……逃げる………?」
「そうしたいのはやまやまだが運良く万が一王都の外まで逃げられても周りの街や国に手配書が回るし結局彼女の国への援助はなくなるだろうから無意味だな」
「…………じゃあ………こいつら全員解体しちゃう……?」
「それ、さっきと似たような理由で却下」
「………どうしよう…………」
「………イヴって結構ドライな所あるから見捨てるって言い出さなかったのはちょっと意外」
「………『仲間』は絶対見捨てない………」
「………悪い、失礼なこと言っちまって謝るからあまり怒らないでくれ」
「………別に怒ってない………」
「……そうか、ならよかった」
伏したまま作戦会議するもロクな案が出てこない、思ったことを呟くもイヴを不快にさせてしまっただけだった。
「では改めて返事を聞かせていただきましょう」
「………わかりました……戻ります」
ウダウダ言ってる間にも話は纏まってしまった、なんともできない自分が嫌になる。
ピンチ!!( *˙ω˙*)و グッ!




