113、ブレーメンズと宮廷歌姫の歌声⑥
つおい(^ω^)
「リリィ」
「………何?」
「ふっふっふ………別に、呼んでみただけだ、いや〜良いもんだなあだ名で呼べるのはさ」
「はしゃぎすぎじゃない?」
「いやいやこれがはしゃがずにいられるかってんだ、仲間と認められたみたいで嬉しい」
その後、取り敢えず宿屋へ戻る道中彼女と喋る俺。
「リリィがやっと俺にデレたって思うとなんか自分が誇らしくーーー」
「………誰がなんだって?」
「ーーーーどうわッッ??!!」
独り言をしていると誰かに問い詰められる、驚愕した俺は素っ頓狂な声をあげてしまう。
「ーーー………なんだイヴか」
「………見つかったみたいだね………よかった」
「おう、カッコ良く敵を倒したぜ!!」
「………カッコ………良く………?????」
「え?そんな疑問符がつくほど信じられないの?嘘でしょ?」
「………嘘でしょはこっちの台詞だよ………ハルが格好良く?????」
「もうやめて俺のライフポイントはゼロだ!!!??」
「………ま、ハルをいじるのはこのくらいにして………いつの間にそんな仲良くなったの……?」
「お?、いや〜リリィを暴漢からカッコ良く助けた時に彼女に惚れられちゃって〜〜」
「ーーーーえ?」
「うん?、クリスとトルマも居たのか?、お疲れ様〜」
調子に乗っている俺は適当なホラをふく、ーーーー刹那、硬質な物が落ちたときの落下音がその場に響き渡る、どうやらクリスの杖が落ちた音だったらしい、なぜか呆けている彼女にねぎらいの言葉をかける俺。
「………今の話、本当なのですか?」
「あ?、本当も本当さ、こう、彼女に迫る白刃を俺の刀で防いーーーー」
「ーーーーそうではなくて!!!!!!」
「ーーーえ?、な、なんだよ、怒鳴る事ないだろ、一体何が聞きたいんだ?」
「ーーーッッ、えっと、その、あのですね………」
「………なんだよ、言いたい事があるならハッキリ言えよ?」
「…………いえ、その………」
「ーーーーボスノミリョク二トリコニナラナイジョセイハイマセンネ」
「だろだろ??!!」
「誰が惚れてるって?、見直しはしたけど惚れてはないっつの」
詳しく状況説明をする俺に怒鳴るクリス、面食らった俺は逆に彼女に質問する、先程の勢いは何処へ行ったのか、ゴニョゴニョと言い淀む彼女、ますます訳が分からない俺は再度尋ねるもはっきりしない、その後トルマが俺のことを褒めてくれるが、リリィがすぐネタバラシをしてしまう。
「あーー、バラすなよリリィーーー」
「ーーー今の話は本当ですか?!!」
「ーーーおわっっ??!!、だ、だから今の話ってどれだよ?」
「ーーあ、その、………彼女が惚れてるとかなんとか………」
「え?、あーー、うん、本当は嘘だな……それがそんなに気になるのか?」
「い、いえ、別に………嘘なら良いんですよ、嘘なら」
「うん?………あ、もしかして俺が盗られちゃうかもって心配だったの?」
「なッッーーーー何を根も葉もないことを!!!!」
「え?だって俺が誰それと恋愛するのが気になるって、そういう事だろ?いやーーー、いつの間にか聖女様を落としてしまうとは……俺凄すぎだな!!」
「だだだだっだ誰がハルなんかを!!!」
「アチチチッテヤツデスネ!!!」
「………よかった………」
つおい(๑╹ω╹๑ )




