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文明の星  作者: 平 一
12/13

12 「人間性」説明図

挿絵(By みてみん) 


広い意味では、知性=人間性が、限りない想像力と欲求を生み出します。

しかし狭い意味でいうと、知性が想像力や認識の部分に重心を置くのに対し、

人間性は欲求や決定の部分に重心を置いた言葉だといえましょう。


この図では欲求に重心を置きつつも、より深く、欲求と想像力の相互作用が、

3つの文明活動の相互関係のなかで、どんな働きをするかを示しました。


無制限的な欲求は、社会活動のなかで様々な欲求の衝突をもたらします。

そうした争いは、利害調整のための政策を必要とさせます。

技術や政策も広い意味では社会活動のひとつですから、

それには、政府自身や研究機関の活動を健全に保つ政策も含まれます。


しかし無制限的な欲求はまた他方において、それまでの技術水準における

社会活動や政策の限界を越えるべく、新たな技術開発を促す政策も求めます。

その技術がまた社会活動を変えて、さらなる政策の発展を導き、

文明発展の循環サイクルが続いていきます。


知性と同様に、人間性というのも多義的な言葉です。


狭い意味での人間性とは、狭義の知性すなわち、

想像力が可能とする高度の認識能力に由来しつつも、

それとは区別される、欲求の多様性や可変性を指します。


「人間性とは、知性に伴う欲求の無制限性である。」

「知性が生み出す技術は、人間性が持つ可能性と危険性を増幅する。

前者を最大化し、後者を最小化して、社会を健全に保つのが政策である。」

人間性について私がそんなことを書く時は、この意味で使っています。


しかし広い意味では、不即不離ふそくふりの限りない想像力と欲求を合わせたものが、

良くも悪くも知性すなわち人間性なのだ、とも言えます。


ルネッサンスは、厳格なキリスト教文化に対する、

人間性回復の学芸(学問・文化)思潮だったといわれます。

しかしその中には、芸術表現の自由化だけでなく、

道義だけでは君主になれぬと説いた、マキャベリの君主論も含まれます。

また、同じくルネッサンスを担ったレオナルド・ダ・ヴィンチは、

芸術作品だけでなく、科学研究や技術開発にも業績を残しています。

ここでは想像や事実認識だけでなく、

善悪を問わず人間の欲求まで含めたものを、

人間性と言っているのだと思います。


他方でより狭く、社会的に善いことかどうかも見て、

好ましい欲求や価値体系だけを人間性という場合もありましょう。


いずれにせよ、技術と政策という文明の二本柱は、

限りない想像力と欲求という

人間性(知性)の二側面から生み出される、

ということができると思います。

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