公園の待ち人28
「めっちゃイケメンやん。攻撃なんか出来んばい」
そんな理由!? そんな理由で攻撃出来るタイミングで攻撃しなかったの? みどりんの弱点が、まさかイケメンだったなんて。弱点なんて無いかと思ってた。ま、まぁ、弱点は誰にでもあるけど、さすがにこれは致命的すぎるような気が。
「結局なにしに近付いたんだ貴様は。殺すぞ」
ぅーゎー、死神様にまで言われてる。かなみんはかなみんで『あぁ、うん。殺していいよ』って言ってるし。
「……残念だ。お前らを見てると、人間独特の団結力というものが微塵にも感じない。歴代の特一級は、こんな物じゃなかったはずだ」
「なんだべさ!? 急に文句を! やる気がねぇなら、けぇれ!」
ぷんぷく怒りながら私も言い返す。
「そうさせてもらう。誰が頭なのかは知らないが、今のお前らは戦う価値すらない。次に会う時まで、精々団結力を磨いておく事だな」
「とか言って、本当は逃げ出したいだけなんじゃないの?」
ばかっ! 真理のばかっ! 無闇な挑発は……!
「ふん、ザコが紛れてるらしいな。敵の力量も測れぬ愚者が。俺の幼少期にも劣る霊力でデカい顔をしない事だ」
突然、猛然たる霊力が解放された。歴史上、SS級以下がどんなに暴れても破れなかった特殊周囲結界を波動だけでいとも簡単に破り、Es応戦用都市から出て行っている。こんな力、今まで感じた事がない。悪寒と吐き気が止まらない。これはたしかに、今の私たちが束になってかかったところで倒せるような相手じゃないみたい。
「いい事を教えてやろう。俺が今見せた力は、ほんの一割にも満たない」
「な、なんですって……?」
霊力自慢のかなみんが戦意喪失してる。これだけの力の差を見せつけられたら、……ね。
私たち一人一人の特一級の力を数値化すると約1,000,000だけど、今死神様の力は文字通り桁違い。Blue eyeが計測した数値はおよそ35,000,000と表記されてる。Blue eyeの最高出力でも20,000,000前後なのに。
「勘違いするなよ? 大場真咲の身代わりはお前らの霊魂だ。先に死んだ者から地獄に縛りつけてやる。魂の色は覚えたからな。お前らが戦場に出てくる日を楽しみにしているぞ。言われなくても分かっているだろうが、俺のような力を持ってる奴は戦場ではそこら中にゴロゴロ溢れている。大海を知れ」
それだけ言って、死神様はフッと消えてしまった。
正直この場で殺されるかと思ったけど、なんとか命拾いしたみたい。震えが止まらず、冷や汗が止めどなく流れ出てくる。……おじいちゃんは、あれ以上の力を持ってたの?




