公園の待ち人24
もしも仮に、過去大場のおじいちゃんが加奈子さんを逝かせないために死神様を浄化してたのなら……その報復として、他の死神様がおじいちゃんを狙ってもおかしくはない。
「今、閻魔様と連絡が取れました。おじいさんも加奈子さんも、天国行き確定やったみたいやね」
私が考えてる最中に連絡してたみたい。みどりんも気付いてたか。
「ぇ? えっ? な、なんの話?」
「なんや。せっかく二人とも見直そうって思っとったのに、やっぱり夏那美さんは筋肉バカやね」
「うっ、うるさいわねっ!」
「かなみん、みどりん、作戦を伝えんべさ。目標、SS級。ただちに『愛を取り戻せ大作戦』へ移行。散開」
私は鋭く空を仰ぐ。病院の上空に真黒なモヤとじいちゃんの魂。私の魂で、しっかりと確認した。
「結局どんな作戦なのよ!」
不満をこぼしながらも、かなみんは指示に従ってまっすぐSS級へと向かってくれる。かにな、やっぱりおら、頭悪いみてぇだべよ。作戦が作戦になってなかった。
「……やっぱり麻衣さんって不安……」
白い目をしながら、やる気なさそうに霊具の指人形を光とともに即時装備するみどりん。指人形といっても子供が遊ぶような物じゃなくって、Blue eyeと同じく全長五メートルはある。十本の指からピアノ線のように細い神通力を放出して、生きてる人間以上の動きを見せる傀儡術。インターハイじゃ、本当にあれに手こずった。まさか味方になるとここまで心強くなるとは思ってもいなかったけど。だけど、相手はあの死神様。絶対に気を抜けない。
浮遊後、すぐに私は日霊保本部、会長へと回線をつなぐ。
「凛ちゃん、死神様がおじいちゃんを連れていきそうになってんべ。人間国宝に勝手に指示出して、かにな」
『なに謝ってんだ? こんな時に指示出せないような奴だったら、アタシはお前をエースに選んでねぇよ。アレを使え。恭平たちはアタシが眠らせといてやる。……こちら日霊保会長、黒崎凛だ。青森支部壱番隊各員、聞こえるか? Es応戦用都市への誘導命令を下す――』
一方的に回線を切られてしまった。私が手紙を貰った理由、それは死神様が現れるのを見越してかどうかは分からない。だけど、Blue eyeを起動させたら、死神様と互角に戦えるかもしれない。世界中でもBlue eyeを扱えるのは私だけ。なんとしてでも、食い止めてみせる!
『くっ、思ったよりも死神の移動スピードが速い! 一分以内に壱番隊が来てくれんと、手遅れになりそうやね』
接続されてる通信機からみどりんの声が響いてくる。たしかに速い。音速を軽く超えてる。




