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公園の待ち人15


 ……? Esでもない。単なるSpiritだよね、あれ。



「も、もうこれ以上近寄らないでよ! アンタたち、本当に分かってるの? 死ぬかもしれないのよ!?」



 うぁ。なんかあの人、かなみんとキャラかぶってる。


 もう浄化完了したかと思いきや、全然ダメージ与えてないし。対人戦……霊保主催の霊能バトルで全国優勝したかなみんが、あんなにあっさりズタボロになってるなんて正直思ってもいなかった。片膝をついたみどりんを庇うように防御してる。一体、あそこでなにが起こってるの? いつもの二人なら、あんなSpirit鼻歌交じりで蹴散らすような力持ってるはずなのに。こ、これはかなり劣勢な感じがしなくともない気が。あぁぁ、と、とりあえず落ち着け私。


 激しい疲労を代償にして、私自身でBlue eyeを発動させ、十秒後を覗き見てみる。


 九秒後に、意を決したかなみんが突撃して心臓を貫かれている光景が見えてしまった。みどりんの悲鳴と、宙を舞って白銀の槍が地面に突き刺さる音がエコーとなって脳に響き渡り、完全に戦意喪失している。一秒でも早く、なんとかしないと。



「みっ! 水無月加奈子さん……だべな?」



 割り込むように、私は声をかける。獅子のような表情を見せたかなみんが槍を持ち直した直後で、なんとかセーフだったっぽい。



「麻衣さん、危険です! 近寄らん方がよか!」



 吐血しながら、みどりんが叫んでる。



「特一級の切り札、究極大霊術も一切通用せん。まさか、ここまで力の差があるなんて……」



 きゅ、究極大霊術? 西嶋さん、リミッター解除してくれたんだ? だけど、なんでそんな賭けに。三千世界の精霊たちと魂の融合に失敗したら、魂が暴走して日本が滅茶苦茶な事になるのは明白……。恐ろしい事を。だけど、究極大霊術も効かないなんて。そんなSpiritがいるとしたら、おそらくあの正体は。



 意識を失う覚悟で、もう一つの目でRed eyeを発動。突然の頭痛を代償に見えたのは……やっぱりそうだ。あのSpiritを守護してる霊が、とてつもなく強い。生霊だから霊保の私たちに見えないのは当然か。疲労と頭痛。こんなのを常時使ってると、こっちがもたない。


 すぐさま両目を通常に戻して、私は息を整える。



「そんな事、生まれた時から分かってたでしょ? 毎回狩れるわけじゃないのよ」


「んださね(そうだよ)。大場のおじいちゃん相手に勝つ方が難しいだよ」


『えっ?』



 三つの口から、同時に疑問形が出てきた。みんな気付いてなかったのね。まぁ、私もRed eyeを発動するまで知らなかったけど。



「ここに、五人目がいるだよ」


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