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西夕禅駅集団圧死事件


そう、あれは5歳の時の誕生日。



10月23日




私は、とある駅のホームで独り立ち尽くしていた。


電車がホームを出た後の静けさその静まり返った空気に

私は今回も耐えきれず泣き出してしてしまった。


あの父と母が私を探しに戻って来る訳がない。

1回目は信じた、でもあの二人は戻って来なかった。

2回目も信じた、だが結局戻って来なかった

3回目も

4回目も

5回目も信じた、だって親だから。でも来なかった

鷺島(さぎしま)と家に帰るといつも、

「どこに行ってたんだ?」と、わざとらしく聞いてくる。


さっきだって私が電車に乗っている事を確認もしないでそのまま行ってしまった。


今日はお祖父様とお祖母様が

「せっかくの誕生日なのだから外に出て遊んできたらどうだ?」と、言われたので

父と母は渋々私を連れて東京都内のショッピングモールへ向かったのだった。


そしてその帰宅中、父と母は私を置いて二人で帰って行った。

あぁ、これで何回目だろう。

やはりあの人達は私の事など、どうでもいいのだ。


どうせまた、鷺島を迎えに越させて家に帰った後

「どこに行ってたんだ?」と、わざとらしく聞いてくるだけだ。



─えー、あの泣いてるのが識ヶ宮?

そんな風には見えないなー…

いや全く。まぁ良いや、ちょっと名前聞いてきて。─



泣きながらそんなことを考えていると、後ろから急に声が掛かった。


『お嬢ちゃん、なんで泣いてるんだい?』


どこの駅にもいる優しそうな車掌だった。


『お母さん達とはぐれたの。』


思考の中ではこんな喋り方だが当時の私は

周りの大人に対して猫を被って子供っぽい喋り方をしていたのだ。


『そうか、もう大丈夫。おじさんが捜してあげるからね。』


『うん。』



─あの執事君もう来たの?

早いねえ、ちょっとそこの僕、あのノッポの兄ちゃんにさ、お母さん一緒に探してーって駄々こねてきて、わかった?

……ふぅちょっとの時間稼ぎにはなるかな?─



そう、いつもこうなって鷺島が迎えに来て私は

『おじちゃん、ありがとー♪』と車掌に言って鷺島と家に帰るのだ。


だが、今日は鷺島が来るのが遅い、

いつもならこんな意味の無い会話をしてる途中に来るはずなのだ。


それに今日は車掌の様子がおかしい

やけに笑顔なのだ、ただの笑顔ならまだ良い、全然良い

だが目の前の車掌は

やけに愉しそうな顔をしている。


まるで、このシチュエーションに愉しさを見い出しているかのように。


鷺島が来るのが遅いことや、この車掌の愉しそうな顔に私は恐怖していた。


16歳になった今でも私は、あの時の車掌の様な気持ち悪い顔を

あれ以来一度も目にしたことはないし、忘れることもできない、そんな顔だった。



ガタン!



その音に驚いて後ろを見ると

電車がホームに止まり人々が電車から降りているだけだった。


降りてはしゃぐ子供


それを注意する母親


スーツを着た中年男性


酒によっているのかフラフラと歩く若者


その他大勢の人々が電車から降り各々行きたい場所に向かおうとしていた。


そしてまた、急に車掌から喋り掛けられた。


『ねぇ、お嬢ちゃん。』


さっきまでの会話を合わせるとこの次にどんな言葉が出てくるかは大体わかる

『お嬢ちゃんのお名前は何かな?』とか聞いてくるはずだ。


車掌は予想通りに


『お嬢ちゃんのお名前は何か教えてくれない?』


と聞いてきた、


だが、先程の顔を張り付けたままの車掌に私は怯えて

つい本名を言ってしまったのだ。



識ヶ宮(しきがみや)、識ヶ宮 裏世(りせ)です。』



─お、ビンゴじゃん、まぁ、鷺島が来てる時点で本物だとは思ってたけどねー

さてと、人形(ドール)達出番だよ♪『夢遊舞踏会(ダンシング・ドールズ)』─



私がそう言った途端に、突然車掌が震えだす。

それに同調するかの様に駅のホームにいた全員が狂った様に震えだす。


気づけば皆ケタケタと笑っていた。


『キャァァァァァァァァッッ!!』


私は叫んでいた、訳も分からずに、その時私の足元が群青色に輝き出した。



─くっ!高速詠唱!?ちょっと見くびり過ぎたかな?『転移魔法(テレポート)』─



目の前の車掌の足元も群青色に輝く、

そして車掌の体が歪んだところで私の意識は途絶えた。


目が覚めた時私は駅の外にあるベンチで鷺島の隣で眠っていた。


周囲には

パトカーや救急車のサイレンが不協和音の様に響き

警官が慌ただしく走り救急隊員が担架に白い布を被せて駅の外に運んでいる。


『起きましたか、お嬢様』


『うん。』と言おうとしたが激しい目眩に襲われて私の意識はもう一度途絶えた。


『あらあら、また寝てしまいましたか。』





この当時5歳の幼女が引き起こした事件が後に


西夕禅(にしゆうぜん)駅集団圧死事件』


別名

『西夕禅地下広範囲重力魔法展開事件』


と呼ばれ魔術師達に語り継がれることになった。

どうでしたか?


と言ってもとっても短かったですよね...


あと書いてから四時間くらいで即行書き直しました。


いや詰め込みましたw


次からはもう少し長くて読み応えのあるものを

書きたいです。

厳しいお言葉とかじゃんじゃんOKです。

ご意見ご感想お待ちしております。


では、最後に

ここまで読んで下さった方々への

感謝の言葉を...

まだまだ初心者ですが、これから頑張りますので

応援宜しくお願いします。


今回は自分の小説を読んでいただき有り難う御座いました。


では、また次会う機会まで…さようなら!!

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