私達、最強です。
書きたすぎたネタを使いました。
あぁ、欲求解消されました。
我ながらまとまったので読んでみてくださいね
ある日、大親友の亜由美と一緒に、東京に遊びに行った。
明るいうちは買い物して、夜は居酒屋で飲み行こっか、って約束して、
大好きなビールを飲もうとウキウキいつも行く店に亜由美を連れてっていっていた途中。
「ねーねーそこのお姉さん、今暇?」
え、誰?もしかして、ナンパ?と思った時、
「……へ?」
と亜由美が言った。
「違う違う、君じゃないよ。」
…うわ、こいつムカつくなあ…なんだよそれ。
「こっちのオネーサン♡遊ぼ?」
私の腕に絡んできた。歳はまだ若いだろうに、誠実にしてれば彼女なんていくらでもできるだろうという顔立ちで、勿体ない。
それにしても、手馴れてる感じだ。
その顔で今まで色んな子と遊んできたんだろう。
だからといって私が騙される訳でもないけど。
「あっはは、ちょっとこの後予定があるので。」
そう言い残して足早にその場を立ち去ろうとした、が
「あ!ちょっとー逃げないでくださいよォ」
さすがは男性。足は早い。
ガシッと腕を掴まれた。
「なんで逃げるんですか」
「だから、予定があるって言ったじゃないですか!?」
しつこくて、半ギレで言葉を放ってしまった。
冷たい目線が痛い。これは彼の方に向けられているのか、私に向けられているのかでだいぶ心持ちが変わるのだけれど…
「…は?なんだよそれ」
急に口調が変わった。空気がビリビリ震えている。
…怖い。これが、本気で怒った時の男性の圧。
今にも殴られるんじゃないかという覇気を纏っている。
「俺が話しかけてんだから言う事聞けよ!!!」
完全に亜由美は怯えている。
…気の毒に、可哀想だ。
私も、さすがに我慢ならなかった。ナンパなんて大抵上手くいかないのは百も承知の上でやるはずなのに、しつこい+聞かないから怒鳴るなんて、人間としていかれていると思ったからだ。
私のイライラが限界を突破して、爆発した。
「 何度も何度もしつけぇんだよ!何考えてんだガキが!!その顔でいくらでも彼女作れんじゃねえのかよ!!!! 」
周りがざわめき出す。
やばい、やってしまった。
もうすぐアラサーになると言うのに、若い男の子に対して流石にやりすぎた。もしかしたら殴られる…
「は?テメェ舐めた口聞いてんじゃねえぞっ…」
相手が拳を振りかぶる。あぁ、やってしまった。私はこのまま病院送り…そのあとは警察に事情聴取されて、親にはこっぴどく叱られ…と、反省して頭をうずくめたその時。
「おらっ」
か弱くて女の子らしい、高い声と共に、
横から足が飛び出て来た。
「へっ…????」
びっくりしすぎて頼りない声が漏れた。
足が飛んできた方向を見ると、さっきまで私の後ろで怯えていた亜由美が満面の笑みで仁王立ちしていた。
「なんぱすんのが悪いんですよ〜アハハハハ」
笑っているけど目が笑っていない。
私はその時初めて亜由美に恐怖を感じた。
「ひっひぃぃ!!すみませんでした!」
そいつは完全に怯えてしまって、産まれたての子鹿のような足取りで暗闇の中へ消えていった。
「……お、おおおおおおおおおおおお!!!」
周りから歓声の声が沸いた。
私たちがそんなすごいと思われるような事をした訳でもないと思うのだが。
とにかく、めんどくさいなんぱも撃退できたし。
今から飲みに行こっか、と、そのあとは楽しい夜を過ごした。
これは後日談で、あとから友人から聞いた話なんだが、
私達が撃退したナンパ野郎は、その辺では有名なやつだったらしく。
相当な手馴れで結構悪目立ちしていたらしい。
だから、あんなに歓声が上がったのかなと納得。
それと、実は亜由美は黒帯で。
めっちゃ強いんだよね笑