冬休みの敵 --Ans.--
--Ans.--
「な。いろんな人がいろんな考えで『冬休みの敵』を嫌っている。」
「それが、お前の冬休みの宿題でもな。」
「やる気のない子供たち。」
「やらせる気のない。先生たち。」
「やらせる理由を教えない大人たち。」
「でも、無くならないなら理由があると思うんだ。」
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「俺の考えだ。答えじゃ無い。」
「スポーツの世界だと1日休んだら休んだ分を取り返すのに3日かかるって教わったんだ。」
「知らないか?そうだな、俺も中学・高校の部活で教わった。授業じゃなかったな。そう言えば。」
「根拠の無いデマかもしれない。」
「でもな、母さんがダイエットしてるだろ。あれって1日休んでも構わないのかな?」
「筋肉がどうたら。血流がどうたら。リンパの流れがどうたら。」
「1日くらい休んでもダイエットの効果には関係ないよな?」
「1日中やったら1週間くらい休んでも問題ないんじゃないか?」
「ダイエットにならない?まぁ、そうだな。そのためにやっているんだもんな。」
「おじいちゃんが薬を飲むだろ。1日飲み忘れてもぴんぴんしているだろ。」
「じゃぁ。3日くらい飲まなくても死なないよな。」
「それじゃ、それが冬休みの間中だったらどうだろう?」
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「筋肉が硬くならないように。血やリンパ液の流れが滞らないように。」
「そして薬の効果が薄まらないように。」
「みんな毎日少しずつ同じことを繰り返しやっている。」
「筋肉を使わないと動かなくなるように、脳みそも動かさないと止まっちまう。」
「そう思わないか?」
「毎日考えて遊んでいるから大丈夫だって?」
「それじゃあ、毎日歩いていれば手先の器用さは変わらないのかい?」
「だから思うんだ。ダイエットと同じように30分で良いと思う。毎日やることが大切だと。」
「それが冬休みの宿題だと思うんだ。」
「根拠?ねーよ。俺の考えだって言っただろ。」
「歩いてダイエット効果を得る有酸素運動に移行するのが30分とか言ってたからな。」
「それだけだ。脳みそも酸素が必要だろ。」
「その内えらい人が理論をこねくり回してくれるさ。」
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「もう一つ、蛇足だがな。」
「蛇の足を描いて笑われたって話だ。蛇に足なんて無いだろ。」
「本当は要らない余計な事だよ。この話自体が蛇足だけどな。」
「やる気のない子供たちに教える、やらせる気のない先生。」
「先生だけが悪者だろうか?」
「先生はやらせる理由を知っているのだろうか?」
「最初に言っただろ。やらせる理由を教えない大人たち。」
「教育機関や、周りの大人たち。俺も含めてな。」
「だから。こんな話をしてみたのさ。」
「もちろん、他の人のやらせなくて良い理由ってのもあるだろうし。」
「子供が自分でやる理由を見つけられることが一番良いんだろうけどな。」
「だから、教えないかもしれないけどな。」
「子供に問われた時に答えくらい相談しとけば良いのになって思うが。」
「まぁ何にせよ、俺は間違えた。自分の時にな。」
「こんな事を考えたのは、お前が居たからだ。」
「俺の考えが答えじゃ無い。反論が有ればそれでも良い。」
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「お前だけが戦ってるわけじゃないかもしれない。」
「他にも戦う理由が有る奴が居るって話だ。」