変えるべき未来
こんにちは。今回はちょっと短めです。
湯船に落ちてきた水滴が二人の静寂を破った。
「……二年後、この平和は終わりを告げることになります。」
「……どういうことだ。詳しく話せ。」
そんなことがあり得るのか?
現皇帝はあんなにも優秀で、かつてないほどこの凱華国は繁栄期を迎えている。
そんなこの国があと二年で?
周辺諸国との関係も悪くはないはずだ。
青蘭の言っていることは、あまりにも現実味が無く、信用に欠けるものだった。
「はい、我が凱華国今だにかつてない程の繁栄期を迎えております。それも現皇帝陛下が築きあげた泰平の世のお陰であるのは言うまでもありません。」
「なら、どうしてこの国が滅びるなんて話になるんだ。それもたった二年の間に。」
俺の質問に青蘭は苦しげに眉を寄せた。
「今の私にはまだ全てを視るだけの力はございませんが、私の視たその光景には鈴妃さまがおられました。」
「鈴妃が……?何で……。」
あいつは極力王様と距離を取っている。
「私にも詳しいことは分からないのです。ただ、この国が終わるそのきっかけになるのは鈴妃さまが原因であること。それだけは断言できます。」
「あいつが……国を滅ぼす原因になる……。」
「はい。だからどうか鈴妃さまから目を離さないで下さい。」
真剣な眼差しと声に俺は奴が冗談で言っていない事は分かった。
つまり、俺に鈴妃の監視をしとけと言いたいのか。
あいつが国家転覆を狙うような奴だとは到底思えないけどな。
「……わかった。取り敢えず、お前の言ったことは信じてやる。ただ、ひとつ気になることがある……。」
「何でございましょうか……?」
湯を手で掬いながら、その水面に映る自分を眺めながら聞いた。
「お前が今までに視たっていう未来は変わった事があるのか。」
俺が鈴妃を監視しておけば、何かを変える事が出来るのか……それだけが疑問だった。
青蘭は俺の問いに目を伏せて答えた。
「この未来だけは私の命をかけてでも変えなければなりません。」
今まで視た未来は変わることは無かったのだと知り、俺はただ絶望し、黙るしかなかった。
話がちょい進んできたかな?




