表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
change my  作者: takatsugu
1/1

賞金王に俺はなる!!

俺は仕事終わりにネクタイを中指で緩めて、先月購入したBMW740eiパフォーマンスエグゼクティブの助手席にジャケットを置き、今夜の予定を確認する。

若いころから容姿端麗だった俺は、40代となった今でも部下から憧れられる存在であると自負している。

正直、俺は人生の勝ち組と言ってもいいだろう。

関西出身の俺は、自分の可能性を信じて上京した。

苦しい時期もあったが、持ち前の人当りの良さと、才能、そして、このルックスで何もかもが上手く事が進んだ。

仕事、金、女、地位、名誉・・・・・・・・・・・・・・

東京タワーの灯りも、俺の演出かのように思えるくらいだ。

スマートフォンの着信履歴から今日の女を選び、車のエンジンをかけた。


(トゥルルルルルル・・・・・・・・・・・・・・・・・)

スマートフォンの着信音が俺を呼び止める。

「今日の予定は決まったのだが、まったく、どの女だ。それとも、あの商談が決まったのか?」

前髪をかき上げながら、スマートフォンの明かりに目をやった。




仕事の呼び出しだ。しかし商談などではなく、毎朝6時に鳴るアラーム音だ。薄く細くなった前髪をかき上げ、ため息をついた。

今日はあいつと同じ工程での作業だ!!

俺よりも一回り以上年下のくせに、少し手先が器用なだけで

生意気な口をきいてきやがる!

(俺が怒ったらあんな奴ボコボコに・・・・・・)

中年太りの腹をさすりながら、テレビに映る遠く離れた東京タワーを見ながら作業服に手を通す。

夢が現実で、現実が夢。そんな夢を見ながら無精ひげの生えた口が舌打ちをした‼


「頑張ってね!いってらっしゃーい」

若い新婚夫婦ににらみをきかせ、原付バイクのエンジンをかけた。


(こんなヘドが出る生活、いつか・・・・・・・・)

借金の返済期限を気にしながら町工場へと向かった・・・。















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ