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第145話 本編Ⅰ-34 天災


今回の件は決して成功とは言えなかったがそれでもヒッチコは改めて機会を作ってくれ俺とウエンディの労をねぎらってくれた。

その上で贋金づくりの一味の探索を彼に依頼された。

それは彼個人の依頼ではなくブルック国からの正式な依頼だった。


今までも秘密裡に何組かが捜査していた。

だが必ず拠点があるはずだったが皆目見当がついてないというのが、現在の状態だった。



そして俺たちも贋金づくり一味の探索に加わった。

とは言っても独自に捜査してもよいという条件で引き受けた。

一つだけルールがあった。

外部には決して漏らさないという決まりが。


贋金づくりの存在が明るみに出ると貨幣の信用が落ち、混乱が起き、真似する者が出てくる可能性もある。



俺とウエンディは贋金づくり専門に捜査するのではなく、別な仕事をしながらアンテナを常に立てておくことにした。

その方が漏れる心配もない。

他の者と違いウエンディと俺は時の人だったから用心に越したことはない。






俺たちはどんどんキャリアを積んだ。

つまり仕事をこなしたということだ。


国からは他にも未解決事件の依頼を受けた。

ブルック国やその近隣の国々を荒らしまわる窃盗団を捕縛してくれとの依頼だった。

その窃盗団は誰も姿を見たことがないので『幻団』と呼ばれていた。


『幻団』と『贋金づくり』以外の仕事はすべて依頼主が満足するクオリティで解決し、ベントール家は国内ナンバーワンのセレブになり、一挙手一投足が注目された。

父ガウディ=ベントールはいきなり伯爵の地位を与えられた。



俺は十四才の誕生日を盛大に祝ってもらった。

ふとトリア国で誕生日を祝ってもらったことを思い出した。

あの時はマンローの罠が仕掛けられてあった。


このブルック国から逃げ出すようなことはないだろう。


その日は浴びるように酒を飲み、女を侍らせた。

俺は最近女との楽しみを覚えたのだ。

今までの転生とは違い、衝撃的な気持ちよさを経験した。

そして快楽に溺れ気味となり、ウエンディを始め、周囲の者に窘められていた。


今回の転生は生まれた時からだったから、肉体と、佐藤龍つまり俺の精神が一致したのだろうか。

だから気持ちいいのか。

この人生をとことん楽しみたい。

簡単には死なないぞ。






この世の春を謳歌している我が家を快く思わない者も大勢いたが表立っては何も起きないまま時が過ぎていった。



その日は大変な日になった。

突然大地が暴れだした。

いや、そう思うぐらい揺れた。

まるで大地が生きているかの如く。

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