表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/170

第一〇六話  ダダンヌの作った神剣『モルダウ』と共に

取りあえずお酒を控えめにして、宴席から抜け出して書きました。

これは本来なら元日の分です。


今年もよろしくお願いします。


ダダンヌはこの剣に自分の命をつぎ込んで唯一無二の真剣を作り上げたのだ。


俺はそれがわかった。


剣にはモルダウと彫られていた。

この剣は今から神剣モルダウだ。

死ぬ間際にダダンヌも言っていたがやはりこの剣はただの剣ではなかった。

さっきから時たま俺の心に直接話しかけてくるみたいなのだ。

今は残念ながらその内容を理解できなかったが慣れてくればいずれ理解できるようになるだろう。



俺はザデウスの父ルキメデを探し始めた。

しかし何のヒントもなく、何カ月も過ぎた。


そうするうちに少しずつ心の中で神剣モルダウとコミュニケーションが取れるようになった。

なぜかわからないがモルダウは俺というかザデウスの血を欲しがっていた。

ダダンヌの作った剣であるモルダウを俺は信頼していたのでモルダウで左手の甲に軽く傷をつけ、その血をモルダウに塗った。


するとモルダウは道を示し始めた。


ルキメデの血を受け継ぐザデウスの血を知ることで、ルキメデの居場所を突き止めたのだ。

俺は勝手にそう理解した。


そして半年後、神剣モルダウは本当にルキメデのところに連れていってくれた。

しかし少し遅すぎたようだ。

ルキメデは亡くなっていた。

それも三日前魔ノ神に襲われて。

それまでは元気でいたのだ。


まず魔ノ神はそこまでしてルキメデを殺さなければならなかったのか。

魔ノ神からしてみれば自分に反抗したルキメデは許しがたい存在だったかもしれない。

しかしザデウスまでもその命を奪おうとしたのはなぜか。


やはりザデウスとルキメデを対面させたくなかったのだろう。

それは魔ノ神にとって不都合なことだからに違いない。


魔ノ神が部下に任せず確実に命を奪おうと自ら乗り出すほどのこと。

きっとザデウスの覚醒に関わることだ。

ああ、もう知るすべはないのか。



ルキメデが潜伏していた建物はすべて燃やされていて、何も残っていなかった。

神剣モルダウがなんとかしてくれないだろうか。


しかしモルダウは沈黙したままだった。


俺はあきらめて廃虚となった建物から立ち去ろうとすると、さっきから陰でこちらを窺っていた老人が声を掛けてきた。


「あなた様はルキメデ様の御子息ザデウス様ではありませんか」


「確かに私はザデウスですがそういうあなたは何者ですか」


「こちらから声をかけながら不躾なことをお訊ねしますが、ルキメデ様に初めてプレゼントされたものは何ですか」


「なるほど本物かどうか確認しようというわけですか。手作りで木剣をプレゼントしたんです」


「まさしく本物のザデウス様でございますね。ルキメデ様とよく似てらっしゃいます。疑ったことをお詫びします」


「いやいいんです。そのぐらい慎重にやらないと。ところでルキメデの息子であるこの私に何か用があったのではないでしょうか」


「はいルキメデ様はご自分が魔ノ神によってとどめを刺されるのではないかと懸念されておりました。もしそうなった時のためにと私に預けたものがあります」


そう言って老人は俺に一冊のノートを渡してきた。

そこには秘法が詳しく記されていた。














今日もう一話UPできたらいいけどどうだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ