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ヤバいよ、ヤバいよ…。飛んでけ~。

作者: ゴロタ

気紛れでしかない。

ヤバい…マジでヤバい。何故、今このタイミングなんですの…。現在、王家主催のお茶会真っ最中なのですが。頭がクラクラいたします。


「姉様ぁ~リリー姉様!!彼方に、姉様の好きなケーキがありますよ!!」


私の、可愛いらしい弟のナナイが、楽しそうに此方に向かって走ってくる……が、私は今其れ処では無いのです。 しばしお待ちなさい。


私は、所謂異世界転生をしてしまった……ようなのです。


カデンツァ皇国の、皇王を叔父に持ち、国内貴族の筆頭侯爵、ノウビシャンダルク家の長女、リリーシュ・ネオ・ノウビシャンダルク…其れが今の私……ですが、つい先ほど思い出してしまった記憶があります、私リリーシュになる前は、地球という世界の日本という国におりました。 平凡な家に生まれ、平凡な生活をおくっていました。

しかも、性別は男だったのです。はい。


現在、記憶がごちゃごちゃしております。頭から、湯気でも出ている感覚です。


「姉様……急に静かになりましたが、どうされたのですか?」


弟のナナイが、心配そうに近寄ってきます。

が、限界です。


「ナナイ、申し訳ないのだけれど私は、気分が優れませんので、先に屋敷へ戻りますわ」

「ええっ?体調がよろしくないのですか?分かりました。僕も一緒に戻りますので、父様逹にお伝えしてきます。」


ん?ナナイは、別に一緒じゃなくてもいいのだけど?まぁ、いいわ……どうでも。

疲れてしまった私は、侯爵家の馬車の中で、ナナイに寄りかかり眠ってしまったのである。




ナナイSide


実は、本日姉様には全く知らせてないけど、この帝国の皇太子殿下の婚約者選びの為の、お茶会だったのですが、姉様が選ばれて欲しくないから、姉様には内緒だったのだけれど……。

無駄だったかもしれない…皇太子が、姉様を見つめている……だと?

許せない、姉様見んじゃねーよ!汚れるだろ? 不味い、 皇太子が動き出した。姉様の方に…。

僕は慌てて姉様に声を、かけた。


「姉様ぁ~リリー姉様!!彼方に、姉様の好きなケーキがありますよ」


姉様に笑顔を振り撒きながら、横目で皇太子を、伺うと何処かの令嬢逹に囲まれ、困ったように微笑んでいた。

何処の肉食系令嬢だか、分からんが良くやったと誉めてやらんこともない。


姉様に近寄ると、姉様の顔が、大変だ。いや、顔色が大変だ…。

体調が、悪いなら早く言ってくれれば………

否!!気がつかない、僕が悪い!!


父様逹に屋敷に戻ることをお伝えし、急いで馬車に乗り込めば、姉様はすでに眠ってしまっていた。

座りながら眠るのは辛いと思った為、姉様を僕に寄りかからせた。

姉様が、辛いと僕も辛いなぁ~と思いつつ、姉様の髪の毛を撫でながら屋敷に戻ったのだった。




皇太子レオンside


余は、カデンツァ皇国の皇太子である。

本日は余の婚約者を、選ぶ為に催されたお茶会である。

ハッキリと宣言はされていないが、ある程度時勢が読めておれば本日が余の婚約者を、選ぶ為に催されたと、直ぐに分かる筈なのに………ハァ~。

余の愛しの従姉妹リリーは、全然気付いておらぬ。お主、余の婚約者候補の筆頭であるのだぞ?ボヤ~っとしておるな。

だが、そんな所も良いのだ……ハァ~余は重症だな。


初めてリリーと、会ったのは余が5歳の頃であった。リリーは2歳で、まさに天使であった。 いや、もちろん今は女神のようだが。


「リリーれしゅ。よろしくおねがいしましゅ。」


ハッキリ言って、従姉妹だとしても、皇太子に対して礼儀は必要不可欠であったのだが、そんなことは気にならない程、愛らしかったのだ。

余の初恋であり、現在も進行している恋の病の始まりの一幕であった。


お茶会が、催される以前より父上や、母上には余の妃はリリーしかおらぬと、話しておいた為、今回の茶会でリリーを余の婚約者と正式に発表する……はずであった。


リリーの弟のナナイには嫌われておる。あの、シスコンめがっ。姉弟でベタベタしおって。余にも姉上が、居るがああもくっつかんぞ?どうなっておる?


いやいや、話が逸れたな…。

リリーの元へ向かおうと歩き出して直ぐに、厄介な女に捕まった……陰で肉食系令嬢と噂に名高い、テスタロッサ・ヴィヴィ・パスター伯爵令嬢である。


かの令嬢、何を思ったのか、さも余の婚約者に決まったであるかの如く振る舞い始め、余の腕にしなだれかかってきおった………。 誰か、この令嬢を摘まみ出せっ!!

と、言えたらよいのだが…。

高々、伯爵令嬢ごときと思うやもしれぬが、令嬢の母上が隣国の力のある侯爵家の出身な為、強く言えぬのだ。残念なこどだが…な。



テスタロッサ嬢に絡まれてる間に、余の愛しのリリーは会場より居なくなっておった。

何かあったのであろうか?まだ、茶会は始まったばかりであったぞ?

気になるので、後日リリーの屋敷に行くとしようか?


それにしても、何時まで余の腕にしなだれかかっておるのか、テスタロッサ嬢!! 流石に離してはくれまいか?





肉食系令嬢テスタロッサside



あたしの名前は、テスタロッサ・ヴィヴィ・パスターよ。

実はこの世界、バルバロッサで愛して下さらないと、訴えます☆という、タイトルの乙女ゲームの世界の主人公なのよ!!

其を知っているってことは、分かるわね?そうよ、あたしは所謂前世の記憶を持つ異世界転生者ってわけ!!

どーお?驚いたかしら?あたしは幼い頃から前世の記憶があり、ギャクハーする為攻略キャラと接して来たのだけど、何か可笑しくない?攻略キャラの幼なじみは、いつの間にか知らない女と仲良くなってるし、街で偶然出会うはずの隣国の王子は、いくら街をブラついても一向に現れやしない…。

果ては、侯爵令息は姉にしか興味を示さないシスコンときてる…。


本当にどうなっているのかしらね?

しょうがないから、攻略キャラ意外の貴族の男の子逹で、ハーレムをしようとして、次々にモーションをかけたが、ことごとく失敗に終わったわ………。


違うわよね?あたしが振られまくったのは、きっと……そう、胸が小さいからでは決してない筈よね?ええ、寧ろステータスな筈よ。

良く言うじゃない?貧乳はステータスだって!!


失意のあたしに、父から朗報が!!今度王宮で皇太子の婚約者選びが、あるというのよ?

よっしゃ、確かにまだ居たわね、最上級の攻略キャラ、俺様皇太子が!!


今回こそは、必ず攻略してやるんだからっ!

首を洗って待って居なさいよ!逃がしゃしないわ。ウフフ、アーッハッハッハッハ。

伯爵家に、テスタロッサの愉しそうな笑い声が響き渡った。







リリーシュの受難な日々が始まろうとしていることは、本人は知らない…………。



















とある伯爵家のメイドの呟き



「職場……辞めようかしら?」






設定なんて、何も無い。ノリで書いたのでOrz


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