対幹部
かなり歩き進んだと思う。あんなに大きかったヴァーメンがもう見えないほどに。
「この辺が縄張りか」
炎の幹部、フラッタム。幹部の中では一番弱く、かつ一番手強い。火山に住み、火山を操るとされているからだ。
・・・・・・自分の戦場にふさわしいってか。
ちなみに、俺は、活用・上位互換の技を使えるようになった。
当然、ポケ◯ンのごとくこの世界にも相性が存在する。 簡単に言えば、火<水<雷<草、草<火で、風は雷と草だけに弱い。回<転、休は相性が存在せず、全ての中で、悪が強い。最上級や特別必殺に関しては、俺しか使えないので、知らない。
・・・・・・フラッタムには、水と風だな。
予習はバッチリだ。というか、さっきから足が熱いような・・・
「ドゴッ」
「‼︎」
何かが動いた。
「能面式殺戮殺法・・・・・・流‼︎」
「スカッ」
「んなっ!!」
「お前の攻撃などあたらぬ」
「っ・・・・・・お前がっ!炎の幹部・・・・・・フラッタム‼︎」
見た目などの詳細は、生きて帰ってきたものがいないため、わからなかったから、見た目を見るのは初めてだ。
・・・・・・立っている大きいワニなのにワニの頭がプラス4本くらいついてる。キモッ!
「ブワッ」
「うおっ!」
全部の頭から火が噴き出された。俺はそれをギリギリでかわした。俺の服が少し焼けた。
・・・・・・危ねぇ!これは危険だな・・・
「能面式殺戮殺法・・・・・・嵐!」
そう言うと、俺は大きな嵐を大量に作った。俺のイメージ通りだ。
「フッ」
「‼︎」
フラッタムは、相性最悪のはずなのにいとも簡単にそれを跳ね除けた。
「なんだと・・・」
「フハハハ!驚いたか!俺の弱さを見かねた魔王様が特別に力をくれたのだ!・・・・・・特別に見せてやろう。魔!」
フラッタムはそう言うと、とてつもない衝撃波を放った。
「くっ・・・・・・ここまでか、、、」
「フハハハ!王国の勇者も無様だな!」
「・・・・・・これを使う時が来るとは」
「・・・・・・は?」
「能面式殺戮殺法–––––––能」
俺はそう言い放った。
「な・・・なんだ?」
次の瞬間、周りの景色が消えていた。
「ドゴッ」
「ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!」
「・・・・・・本当はこれ、使いたくなかったけどな」
この技は、”特別必殺”の”能”。爆発を起こし、あたり一帯を焼け野原にするのだが・・・・・・魔王・・・・・・フラッタムに支配されていた国が一つ消えた。いや、本当に。
・・・・・・こんなんなるって知らんかったし‼︎初めからそう言ってくれ!!!!!!!
でも、もう遅い。国が一つ滅んだからなんだ。幹部を倒したんだぞ。俺は、幹部を倒すと手に入る大きな魔石を確認した。これこそが、幹部を倒した証なのだ。
「何はともあれ、幹部一人目撃破あああああああああああああ!」
大きな魔石・・・・・・炎の魔石を俺はバッグに入れ、その地を去った。こんなところに、火山があったなんて誰も知る由もないだろう。俺は、歴史に名を残したくなくとも、歴史に名を残すことになるのだった。それでいいのだが。