衝撃
「・・・・・・で、話とは?」
「・・・・・・相談がある。あの子、リリィについてだが・・・・・・」
「?」
「魔王を倒したら、お前とリリィを結婚させ、ディス、お前を王とすることを約束する」
「なっ!」
・・・・・・そんな話聞いてないぞ!
「・・・・・・ここだけの話、リリィはお前に恋愛感情を抱いているようだ。本人から相談があった」
・・・・・・いいよ。可愛い娘の願いを叶えるパパ。でも、ここだけの話なら、俺に言わない方がいいんじゃない?本人のためにも。
そういうのは置いといて、話に集中。
「・・・・・・リリィとの結婚について、お前自身はどう思う?」
言葉に詰まった。
俺はリリィのことが、好きというまでではないが、可愛いし、笑顔がいいし、頼れるし、何より、親身になってくれる。そういうところが好きだ。
・・・・・・裕志時代、そんなこと全く興味なかったもんな。
恋愛はもちろん、推し活にも興味なかったのに、急にリリィのことを「可愛い」と思うようになったのだ。解せぬ。
「・・・・・・もちろん嬉しいです」
「ならいいや。話は終わり」
「え⁉︎」
・・・・・・流れ的にもう少し話し続くかと思ってた!
まぁ、終わりは終わり。俺は、強制的に幹部討伐に行かされた。
「リリィ、こいつが新しい俺達の仲間、『ユタ』だ。役職は戦士。まだレベル1だが、強くなるぞ」
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく!」
「なんで王女が・・・・・・・・・」
「私の勝手ですわ。・・・・・・やりづらかったら、ごめんなさいね」
「いやいや大丈夫です」
「それと、敬語じゃなくて大丈夫よ」
「そうですか。じゃあ、よろしく。リリィ」
「えぇ。よろしく」
第一印象は良さそうだ。
「そういえば、ユタ。お前どんな技があるのか?」
「そうですよ!私も気になります!」
「えぇ…わかったよ」
簡単に言うと 、ユタは『ゴースト』という能力を手に入れたらしい。人に気づかれずに移動できるし、透明にもなれる。攻撃も届かない。まぁ、もちろん代償もあって、使うごとに活動時間が減る。使いすぎたら、寝込むってことだ。
・・・・・・代償があってよかったよ。
代償がなかったらこいつはめちゃめちゃ使ってたな。
「代償があるからあんま使えないよ」
と本人も話していた。
「それで、技は?」
「えぇと、『ゴーストアックス』と、『ゴーストダンス』、『ゴーストトトトトトトト』だね。あとは自分で技を作るみたい。ま、そっちのほうが面白いけどな!」
「あっそう」
こいつの思想はいまいちわからない。わからなくもないけど。
「ん?魔物やん!一度殺ってみたかったんだよな〜」
「待て!そいつは・・・・・・」
・・・・・・そいつは通常湧きで一番強い魔物!ここのエリアのボスみたいなもんだ!
「腕がなるね〜・・・・・・ゴースト『ゴーストダンス』」
ユタはそう言うと、両手に斧を出現させた。薄い紫色でいかにも『ゴースト』っぽい斧だった。
・・・・・・おぉうかっけぇ・・・・・・!
そんな機能を俺にもつけてほしかった。だって俺能面だぞ?
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
「!」
なんと、俺がレベル1のときにかなり手こずった敵を一撃で倒した。
「あ。レベル50になった」
この世界でのレベルは、倒した相手の強さだけでなく、どれだけ無駄なく倒し、どれだけ素早く倒せたかが加算される。だから、普通10レベルくらいしかもらえないボスで、50レベル得るこいつはやばいってことだ。
・・・・・・流石、世界トップ3のプロプレイヤー!
称賛とともに、焦りがあった。このままじゃ、俺が越されるんじゃ?
「ま、勇者と戦士と魔法使いじゃ、相性も違うから、強さが違ってもしょうがないよね」
・・・・・・そう、なのか?
少し安堵するとともに、疑問が浮かんだ。
・・・・・・なんでこいつこんなこと言ったんだ?




