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父の変容 (晴斗)

Side御神晴斗


放課後

今日は部活が無いため直ぐに帰る準備をする、校舎を出て駐輪場に行き自転車の鍵を外してから引っ張り出す。


「晴斗、そんな急いでどしたん?」


自転車に跨ると武久が話しかけてきた。


「いや、父さんが少し心配でな」


「あの美少女になって微バズったあれか、そういえば御神妹が昼頃に体調不良とかあからさまな仮病使って早退したのと関係あるのか?」


「まぁな、十中八九姉妹3人で父さんを着せ替え人形代わりに色々してるんじゃないか?」


これは予想ではなくほぼ確定事項だ、しかも美咲ねぇ似の容姿で父さんのスキルならば尚更だ。


「そう言うことでまた明日な」


「おう、今度お前の父ちゃん紹介してくれな」


「嫌だよ」




自転車に乗って学校出る。


昨日の父さんはダンジョンの探索帰りだったのもあり、今朝は父さんを起こさないように家を出たのだが、あの時様子を見に部屋に行っていたら三姉妹は今日学校には来ず1日中父さんを着せ替え人形にアレヤコレヤしていただろう。


まぁ精神に大ダメージを現在進行系で受けていそうだけど死ぬわけではないから大丈夫か?


とりあえず姉・妹達は多分父さんに夢中、その父さんは捕まって出かけられない。

買い物をしてなさそうなのでスーパーに寄って適当に食材を買い込み家に帰ることにする。



家に到着し、玄関を抜けてリビングに移動中に何やら楽しそうな声が聞こえる。

アレが良いんじゃないか、こっちの方が、もっと際どい方がなどなど。


とりあえずリビングに入りあたりを見回すと女性物の服が散乱しており、その中心には変わり果てた父の姿があった。

雪の様に白い肌と髪、ルビーの様な紅い瞳、所謂アルビノ、その父が着ているのは黒を基調としたフリフリのついた服、ゴシックロリータだ。

そんな姿の父が椅子に座り虚ろな目をしている。


「・・・父さん?」


「・・・息子よ私はもうだめだ、我が家唯一の男として大黒柱を任せたぞ」


そう言いながらふるふると震える手をこちらに伸ばし、言い終えると力なく腕がダラリと垂れた。


うん、とりあえず大丈夫そうだ。

父さんが俺の事を『息子よ』と呼ぶときはだいたいふざけている時だ、一応冗談を言えるくらいの余裕はあるらしい。


「お兄ちゃんおかえり」


声のする方を見るとリビングに隣接している部屋から末妹の凛がヒョコリと顔を出した。


「パパ、次は甘ロリ系着せるから金髪碧眼でお願いね」


その言葉の後父さんの髪と眼の色が変わって金髪碧眼となり、それを見た凛は満足して部屋に引っ込んだ。

父さんが使ったスキルは『変色』と言うスキルでカメレオン系モンスターの食材を食べて得たものらしい、本来は周囲の色に合わせるのだが今回は染髪やカラーコンタクト代わりに使われている。


「父さん、ステータスが5倍なら3人から簡単に逃げられたでしょ」


「晴斗覚えておくといい、男親とは娘には勝てないんだ。

『パパなんて嫌い』なんて言われようものなら心がズタボロになるんだ。

ちなみに舞華ちゃんも来てるから4人だぞ」


そんな事を言いながら遠い目をしている。


「は~い父さんお着替えするからこっち来ようねぇ。

この後美咲も合流するから夕飯いるか聞いておいて、舞華は泊まるから」


そう言いながら長女の澪が父さんを小脇に抱えて隣の部屋へ消えてしまった。

抱えられた父さんの諦めの表情が頭から離れなくなった。


「まぁいっか」



とりあえず買ってきた物を冷蔵庫に入れながら何が残っているか確認して献立を考える。

今日は人数が多いし鍋系が良いか?

そんな事を考えているとガチャリと玄関が開き誰かが入ってきた、多分美咲ねぇだろう。


「お邪魔します、ハル君久しぶり」


リビングに顔を出したのは予想通り美咲ねぇだった。


「久しぶりです、姉さん達ならそこの部屋に父さん連れてきましたよ。あと夕飯は食べていきますか?」


「じゃあお願いしようかな?、楽しみにしてるね」


そう言うと、姉達が居る部屋へと入って行った。

それを見送ってから夕飯の支度を始める。



料理を始めて少しすると隣の部屋部屋から、

『やっぱり細部は違うけど美咲ねぇににてるね』

『そうね、昔見せてもらった写真のおばあちゃんの若いときにも似てるかも』

『こんなの用意してきたけど着せてみる?』

『うわぁ、澪そんなエッチな下着持ってたの』

『いや、今日帰りに買ってきたの』

と会話が漏れてくる。


『嫌だぁ、そんなスケスケできわどいの着たくないぃ!』

『可愛い女の子はより可愛くなる義務があるの、後で私達も同じようなの着るから』

『元男が着るにはハードルが高すぎる!あと男として大切な何かが失われそうな気がする!』

『そんな可愛い服着て今更な気がするけど、今履いてるトランクス剥ぎ取ってコレ着せるから皆取り押さえて』

『いーやーだー!!』


父の可愛らしい悲鳴が聞こえる。

なんかこう色々来るものがあるがあれは父さんだ、そう言い聞かせながら料理を続けた。

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