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現状確認

ふむ、とりあえず現状確認からだ。


外見年齢は下の娘と同じ15歳前後だろうか?、髪がだいぶ長くなっている

頬を両手で挟みムニムニと動かす、容姿は母方の親戚の子に似ている。

次に胸を揉んでみる、大きさはそれなりにあると言うか下の娘より大きい気がする。


そして下腹部。

彼シャツみたいになっている服の裾をたくし上げ、ズリ落ちそうなズボンのウエスト部分を引っ張って覗き込む。


感覚で解ってはいたが見慣れたモノが無い、長年連れ添った相棒は居なくなってしまい女性のソレに変わってしまったようだ。

気にならない、と言えば嘘になるが無くなったものはしょうがない。


どうしたものかと周囲を見渡すとテーブルの上にあるノートPCが目に入る。


「美少女になったから配信してみるか?」


口に出して言ってみる。

まぁやることもないしトンチキな出来事が起こったらまず配信、ゲーム時代からのプレイヤーの認識と言うか、何と言うか。


とりあえず椅子に座りノートPCを起ち上げ配信準備を始める。


服装は、このままでもいいか。

年齢推定JCからJKの黒髪ロング、彼シャツでチラチラ見える胸元、よし。

一応女性物の服はあるが娘の物だ、勝手に着て後で何を言われるか分からないので触れないでおくのが吉。


そんなこんなで配信準備ご終わったので配信を開始する。


すると1、3、8と増えていく。


「おはよう」


『こんな朝早くから配信?』

『あら可愛い、前に言ってた娘さん?』

『彼シャツエッ!』

『この時間帯学校だから娘さんではないかも?』


視聴者の反応は様々だ。


「残念ながら娘さんでは無いな」


そう言いながら亜空間ファームに手を突っ込み昨日と同じ個体の軍隊蜜蜂を取り出し頭に乗せる。


『樹さん?』

『まじか、何でそんな姿に?』

『ちょっとおじさんがTSしたって拡散してくりゅ』


「朝起きたらこんななってた、とりあえず何したらいいか分からないから教えてエロい人」


『まずはシステムログの確認ですかね』


「あまりの出来事にすっかり忘れてた」


ステータス画面でシステムログの欄を開く。

異界の神々がこの世界に実装したゲームと同じ便利機能。

就寝時間からの出来事を音読する。


そこにはこの世界にダンジョンなるモノが出現した原因、女神フレアリーゼの名があった。


『・・・』

『あ~、御愁傷様?』

『あの駄女神またやらかしたんかGJ』

『駄女神GJ、推しがまた一人増えました』

『とりあえず女神からもらったスキルの確認かな』


「そうだなスキルの確認しないとな」


とりあえずコメントの言う通りステータス画面を切り替え駄女神が付与したスキルを確認、音読する。


「メスガキムーブ ユニークスキル

メスガキっぽい言動か行動をするとその1日HP・MP以外の全ステータス5倍。

再発動から10分間HP・MP全ステータスを20%増

ドロップ率・レア度・ドロップ数量が上昇

重ね掛け可能。

追記:そっちの文化で面白いのがあったから試しに造っちゃった、ついでに寵愛もあげちゃう♡byフレアリーゼ…、何このイカレスキル、しかも寵愛付きとか」


『代償なしでこれはヤバい』

『強いて言うならメスガキやらないといけないのがデメリットか?』

『オーバーロードの上位互換はたしかにイカレ』

『寵愛持ちって世界でもまだ片手で数える位しか居ないらしいね』


「このスキル確かに強いけどさぁ、俺これからメスガキやらないけんの?、そう言うウ=ス異本ちょいちょい読んでるけど自分でやる事になるとは・・・、あとメスガキっぽいとかアバウト過ぎない?、とりあえず煽り散らかせば良いか?」


『とりあえずお試しに煽ってもろて』

『美少女に煽られるとかご褒美か?』

『たとえ元おじでも今が美少女なら煽られても無問題よ』


「配信で使ったことは無いけど一応強化手段はあるが自前では持ってなかったから有り難いっちゃ有り難いが・・・、とりあえずやってみるか」


ステータス画面をスキルから能力値に切り替えて深呼吸、メスガキとして王道の台詞を口にする。


「ざぁこ♡ざぁこ♡」


直後、金色の淡い光が身体を包み込むように発生する、スキルの発動エフェクトだろう。

ステータス画面を見るとHP・MP以外ステータスが5.2倍されおり、状態部分にメスガキと

残り時間23:59:55の表記。


「マジかぁ・・・」






同時刻・某高校


「おーい御神兄妹、この配信者同じ苗字だけど知ってたりする?いまオススメに流れてきてな」


「何だよ」

「いきなり何、もうすぐ4限目なんだけど」


声のする方を見るとクラスメイトの松永武久がスマホの画面を見せながらこちらに近づいてくる。


画面を見ると今ライブ配信されている映像が流れている、そこには親戚のお姉さんに似た少女が映っていた。


「この子って美咲ねぇ?でも年齢が違うか・・・」


美咲ねぇは父の母の姉の孫で今年24だ、見ようによっては中学生の映像内の少女とは違う。


「あ、この蜂のリボン舞華がつけたやつじゃね?」

「ほんとね、じゃあこの蜂は蜂三郎でこの少女は」

「父さんって事になるな」


少女が抱えている軍隊蜜蜂はテイムする人が少ない上にぬいぐるみのような容姿にリボンを付けているとなると父がテイムしている子しか居ない。

テイムモンスターは基本テイムした本人しか亜空間ファームから出す事は出来ない、よってこのぬいぐるみみたいな軍隊蜜蜂の蜂三郎を呼び出せるのは父だけになる。


「じゃあこの子がTSした元おっさんってのはマジなんか」


「TS!?ちょっとどう言う事、詳しく話して!」


松永が言うには女神フレアリーゼに気に入られ女体化、ぶっ壊れスキルのメスガキムーブと女神の寵愛を貰ったらしい。


妹の梓はすぐさま自分のスマホを取り出し、父のチャンネルを確認、今ライブになっている配信を2倍速で見ている。

確認が終わったのか今度はどこかにメッセージを送っているようだった。


「…晴斗、私野暮用できたから午後の授業休むね」


そう言うと梓は自分の席に戻り、何か良からぬ笑みを浮かべながらメッセージアプリか何かで連絡している。

こんなときは大抵ろくなことにならない。

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