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Death92

「色々と迷惑を掛けてしまってごめんなさい」

『いえ、そんなことは──むしろ、おめでとうございます』

良く到達出来ましたね──。


そう素直な感想を述べると、セーレは愛想笑いというべきかどこか苦しそうな顔をしつつ頷いたのだった。


『どうしたのですか?』

苦しそうな顔を見てしまったのもあり尋ねてみると、色々とブランシェの問題とかも話してくれた。


単純なメンバーが増えた事、今は武闘派と呼ばれるギルド内の攻略組の橋渡しをしてると言われてるけれども、正確にはハンネスが頑張っていること。

彼の支えになれてるか──たまに不安なこと。


「そう言えば、あたし──セーレさんの噂気になってて……」

そんな話の中で、もし良ければ──とおずおずとナビがセーレに訊ねていた。


「私も気になる──」

レイも気になっていたのかジッ──とセーレを見ていた。


そ、そうですね──。

と、語り始めたセーレさんの内容は──。


「ある日の事です──」

私、噂通りでNPC? みたいで、自分では分からないと言うよりも気付いたらそこに居て──。

そんなある日の教会近くで私は偶然自分を認識した所で──あの日は月が綺麗な夜でした。

ハンネスが1人──寂れた村で……。

そんな所でポツリと来ていて吐露していたのです。


自分の未熟さなり

今回のクローフィとの闘争だったり

これからの事だったり──。

普段の彼からじゃ──想像つかないのですけれども。

けれども、偶然私はそこで全てを聞いてしまって──動揺して息を出してしまったら彼と目があってしまって。

彼の目はとても弱っているように見えて、私──知らない内に抱き締めてしまって──。


「えぇ──!?」

ナビが小さくても驚いた声を出しつつ、レイも同じく声には出てないが驚いているのは変わらなかった。

いや、自分も驚いていたが。


「それから──なんだかんだ。彼の相談とか受けつつ、お互いに──私は私で知識はあれど……NPCみたいなので、彼のサポートを受けては……って、どっちもどっちを支え合ってるんでしょうね」

あはは──。

っと、最後は少しだけ恥ずかしそうな表情を隠すようにセーレは笑っていた。


「おい、セーレ──? ……なんだ? お前ら? そんな目で俺を見て──まさか、セーレ……?」

テヘッ──。

っと、いうセーレの反応を見てハンネスは頭を抱えていた。


「おい、お前ら? 秘密にしろよ? いや、分かってるよな?」

っと、いうより──なんでお前は話したんだ?


だって、あなた──気に留めてたじゃない?

「……」

正論だったのか、ハンネスは押し黙ってしまっていた。


「あぁ──ほら、悪かったって──ね?」

可愛くハンネスにご機嫌を窺うようにセーレが謝ると──。


「あ、あぁ──」

どこか、諦めたようなハンネスの顔が浮かんでいた。


「とりあえず、俺たちは行くぞ!」

「またね! シエル君たち!」

ハンネスは振り向く事なく手を軽くあげて立ち去っていったが、セーレは時たま振り返っては自分達が見えなくなるまでニコニコと手を振ってくれていたのだった。


「なんだか──納まるところに納まった感じ?」

「あれが、あのハンネスなのでしょうか?」

『どうなんだろ?』

女の人によって、男の人は変わるのかな──?


チラッとこちらを見てナビが尋ねて来た時はドキッとしたが、レイの手前、自然を意識したのだが──。

2人共にお見通しだったのか、苦笑いされたのだった。

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