Death66
「おじさん──!?」
レイから言葉が発せられる。
あれが司教──本当に司祭のおじなのか。
豪華な服飾を着飾ってる相応の年齢の男性がそこに居た。
「シエル! なんだか、この人──変!」
ナビの声が聞こえてくる。
改めて見ても分かる。
司教と云われてる男性の纏っている生死の色合いがおかしいのは目に見えて居たからだ。
そして──。
『ナビ──こっちに……!』
「うん!」
ナビが自分の元へ合流するとナビの死の気配が遠ざかって行く。
この男──おかしい。
「あぁ! 計画が──! あなたですか? あなたの仕業ですか?」
「計画?」
司教の発言にナビが疑問を呈する。
「煩いぞ俗物が」
「おじ……さん?」
レイが不思議な者を見るような目で司教を見ている。
「ハッ! やっぱりお前が黒幕か──」
「黒幕? 黒幕はお前だろう? ハンネス?」
ハンネスが何かを確信したかのように、司教を睨む。
それに脅えるようなこともなく、ハンネスを逆に嘲るように司教は見返していた。
「おじさん──何を言っているの?」
「何を言ってるとは? お前が何を言ってるのだ? そうだろう──?」
「え──私は……わた……し──」
パキンッ──! と音が鳴り響く。
「なっ?!」
「わた……しは──私は今何を?」
「大丈夫?」
司教は驚いた顔をナビはすかさずにレイを抱き抱えて自分のもとへと戻ってくる。
レイの死の気配も休息に引いていく。
「貴様──何をした?」
『司教? あなたの方こそ何をした?』
ぐぬっ──。
と、苦虫を噛み潰したように司教の顔は歪む。
「えっ? えっ?」
何も知らないようなレイは僕と司教を交互に見返している。
「司祭様? あれは禁忌:洗脳支配──それに肌で感じたのは相当のレベルのやつです」
「洗脳──支配?」
「お前──お前ぇぇ!! 何を言っている──!!」
目の前でレイの疑問に答えるナビに司祭は動揺を隠せずに怒り狂ったように声をあげる。
「くそっ! なら──」
ブワッと死の気配が周囲を包む。
「おまっ──」
未だに縛られた状態のハンネスも自分の後ろへと下げる。
そして、司教から自分達へと死の気配を一気に押し付けて来るのだった。




