Death27
『ナビ! 前方3体! 奥に1体居る!』
「りょーかいっ!」
奥のゴブリンメイジの火魔法──ファイヤーボールは見事にナビの剣技によって受け流される。
『速度上昇! 防御力低下!』
白魔法と黒魔法を同時に発動する。
防御力低下──発動失敗。
……やっぱ、難しいな。
並列思考のスキルを取れば簡単なのだが、なるべく熟練度を溜めて覚えたい。
『ファイヤー! ウィンド!』
火魔法──成功
風魔法──成功
複合──合わさってより協力に。
よし──!
少しずつ手応えを感じる。
「ありがとうシエル! でも、やっぱりそのスタイルにするの?」
『まぁ、本来というか一番慣れてるからね──いや、でも近接も鍛えるよ?』
ゴブリン達を殲滅してナビと合流する。
そう、これは以前のスタイルに近い──前衛のナビに後衛の自分だ。
基本的には後衛として支援として立ち回っていた。
実際は指示とかも出したりしていたけれども、必要に迫られた際にだったりする。
「ふぅーん、でもやっぱり後ろにシエルが居てくれると思うだけであたしは安心かも!」
『それはどうも──』
つれないなぁ──! って、少し表情を柔らかくしてナビが微笑む。
けれども、周囲の警戒にすぐに戻った際は表情を引き締める。
本当に頼りになるやつだな──。
始めたてのナビは右も左も──だったなぁと思い出す。
そんな自分は常に周りの死の数値を把握して立ち回るのに苦労したのも思い出す。
とりあえず、もう少し慣れないとな。
2人だけだ。
2人だからこそ、連携は重要で密にならないといけない──。
ギルドメンバーや、仲間を増やすかは何度かナビとも話し合ったがお互いにそれは今じゃないだろうと判断していた。
この状況下だ──慎重に行きたいとお互いに想いが一緒だったのは助かった。
「シエル? どっちが良さそう?」
『右かな──?』
目の前は道が分かれていた。
片方は空間に80の数字が見えている──奥の方は70だったり85だったり。
右の方は20~35だった。
このくらいなら何とか戦うにも丁度良いだろう。
「ん! りょーかい!」
『一応、それでも危険だから──注意していこう』
それでも──で察したナビは頷く。
お互いに周囲を警戒しながら攻略を──今はレベリングとスキルポイントの獲得に奔走するのだった。




