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Death214

そこらから先は混迷を極めたと言っておこう。


「あの人を生き返らせてくれ──!!」

「なぁ、そうなると彼女は消えてしまうのか?!」

NPCだった彼女を抱き締めていう者。


「私たちの赤ちゃんは?!」

同じくNPCと結婚しては子供を育てている女性の方。


「────」

ハンネスもセーレさんの……そう、NPCの彼女──いや、今は奥さんで彼女の懐には子供が抱き抱えられていて、ハンネスはそっと彼女の手を握っては祈るように僕を見てきていた。


または


「こんな記憶を失くしてくれ……よ! あぁぁあ!!」


「いやだ! この生活を失くしたくない!」


「お前は何様だ!! 死ね!」


色んな言葉が飛び交っては混迷を極めていた。


こうなったのには理由がある。

まず、僕はこの場所へまた来れると言うこと。

今すぐに世界を改編させなくても良いこと。

だが、この世界の命の総量は同じくその結果を用いてしか改編は行えないから、限りはあること。


そして、何よりも僕という存在をあの時、あの場で攻略組メンバーへと話した際に、皆で話し合うべきだと混迷を極めたからだった。


今でも、掲示板は熱く熱く燃えているし、議論は纏まっていない。

いや、纏まる事は無いのだろう。

それらを精査して、僕が選ぶというのが本当の所だ。


記憶だって、消すことだって可能だ。

それか、覚えて貰いたい人にだけ覚えて貰うか。


ただ、死んだ人は生き返らないのだけは伝えた。

それは命の総量とかの問題ではなく、一番重要な魂が既にこの世界に無いからだ。


魂は一度失くなれば他の世界へと移動する。

その際に想い出や記憶──その感情がエネルギー源として神へと捧げられるのだ。

だから、もし同じ魂と呼び寄せたとしても、その魂は洗われた魂で素質は同じでも、同じでは無いのだ。


それだけは理解して貰うしか無かった。

後は、魔法の類いはシステムを見る限り。

良くある創作のような世界もあるらしい、逆に凄く先端を行く技術の世界も。


ならば、それらを組み合わせて望み得る願いを叶えることも可能だ。


それに命の総量の話は特に問題はなかったりする。

あの時、ゲームマスターの神の両腕や、遠巻きから睨み付けていた神の腕を切り落とした命の総量分が加算されているからだ。

お釣りがあると言っても良い。


よし、決めた。

後悔は出るだろう。

出ないなんて事はない。

ただ、反省点は限りなく無いように良く考えた。


『ねぇ、ナビ──レイ。 ちょっと、行ってくるよ』

そう、本当にちょっとお出かけするくらいの感覚で2人に伝える。


2人にはそれで伝わったのだろう。


「うん、シエル気をつけて? あたし待ってるからね?」

「シエル、私はここら辺に最悪は居ると思うから探しに来てね? 来なかったら、私がシエルを探しに行くからね?」

ナビとレイから抱き締められながら言葉を貰う。


『うん』

そう言って、2人にキスをしては僕はこの世界のコントロールルームに向かう。


5──4──3──2──1──……0。


よし、やり始めるか。


掲示板は今までに無いくらいに燃えていてはコメントが嵐のように過ぎ去ること無く更新している。

メッセージも鳴り止まないのでミュートにする。

ただ、シュンやバル、ムシュタルにマリとリンにはお礼の言葉を添えつつ、感謝の言葉を送る。

次の世界では覚えてないかも知れないけれども、魂のどこかでは覚えてるかも知れないと思いながら。


そして、目の前の大きな丸い発光する球体──コンソールへと手を伸ばす。

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