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212/215

Death212

「ガハッ──ウソだ……こんな、グハッ──」


何度目かの拳と足だけで、神を地に転がす。

何度も何度も──執拗に攻撃をしては立たせては転がす。


「や、やめっ……グハッ」


────なんだ、これは。

────おい、世界から出れないぞ。

──何を言っている?

──いや、本当だ……なんだこれは。


周囲の神々も困惑から恐慌状態に入るまではすぐだった。

全知全能をうたっているからこそ、その範疇から飛び出た事に関しては思考がストップするらしい。


「は、はは……私はだが、不滅……グァァァア──!!」

そして、死の線を沿って目の前の神の右手を付け根から切り飛ばす。

切断された箇所は生の力を込めてエネルギーの流出を防ぐ。


「アァァァ!! 痛い! 痛い! 生えない?! 生えない!! 生えない!! 生えない!! ァァァァア──!!!!」

目の前の神は切られた腕の下へと転がりながら向かうが、腕はどんどんと消えていく──いや、エネルギーとなって空間に霧散していく。


「────へ?」

腕が消えたことで思考が停止したのだろう。


僕の近づく足音がやけにしっかりと聞こえたようで、先ほどとは打って変わった表情で僕へと振り返る。

そして、股からは水が溢れてきていた。


「イヤだ……イヤだ……イヤだ、やめろ……や、やめっ──ろっ」

ズリズリと後ずさるが右手が無いために不自然な体勢な為に身体がまた転がっていく、そこへもう一度死の線を沿って左手を同じく切り落とす。


「あっ……アァァァ!!!! イタイ! イタイ! わ、私の腕ぇぇ!! 腕ぇぇ!! あああああ────!!!!」


周囲の神々は既に沈黙していた。

そして、まだ好戦的にこちらを睨み付けている神へと手を一振する。


スパッ──!

っと、心地好い音がした。


「────ハッ?」

その睨み付けていた神がすっ頓狂な顔で言葉を呟くと同時に痛みでくぐもった声をあげるのは同時だった。


それで周りの神々も恐慌状態に入るのは確定していたのだろう。

案の定、恐慌状態に入った。


神によってはこちらへと頭を下げてはあげない者や、必死に自分の世界へと帰ろうと扉を開こうとしている者や、放心状態の者など様々だった。


そして、彼らが頼ろうとコンタクトを繋いだ世界まで掌握していくのは簡単だった。

そして、彼らが知りうる世界を掌握するのは──そう、本当の全ての世界を掌握するのは時間の問題だった。


「────ヒッ」

周囲の神々と、その繋がる世界全てを掌握するのに意識していたがある程度済んだので下に転がっていた、ゲームマスターの神を見下ろすと短く……そんな悲鳴が聞こえた。


そのタイミングだった──。


「シエルよ……いや、まさかここまでとは──」

タナトスが空間を割いてはこちらの世界へと多数の神々を引き連れてやって来たのだった。

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