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Death150
「ぅ……」
最初に反応をしたのはマリだった。
けれども、自分で起きたと言うよりは起こされたような反応で──それが正解だというのは次の行動で分かった。
「はい、マリよ。どうしたの──?」
「えっと──それは……」
「とりあえず、そちらに向かうから待っていて──」
口調はしっかりしているのに体勢は完全に自分をまだ枕代わりにしていて──素直に器用だと思っていると、通話を終えたのかこちらを見てくるマリの顔は控えめじゃなく真っ赤になっていた。
そして、うん──。
途中から寝た振りを決行しようとしたのだろう、リンも起きているのが先ほどから、何となく気付いていた。
自分にバレているのが分かったのだろうか。
こちらも顔を赤く染めつつこちらを見て──。
「ち、違うからね──! ね、寝相が悪かっただけだから──?!」
言い訳にも聞こえるような言い訳をしつつ、身体を起こしては離れていく。
「私……用事が出来たので行きますわ!」
「ぼ、僕も──! ま、またね!!」
2人は意識を取り戻したと同時と言える位に即座にその場から立ち去って行ったのだった。