Death145
「シエル──!!」
『分かってる──けれども! 援護を頼む!』
レイの悲痛な声が響くが多少を無理をしても先駆けとして前を動いていた。
自分を基調にして、同じく前のサポートをナビが中衛をリンとマリ──そして、後衛をレイが陣形を展開してはアークデーモンへと活路を抉じ開けるように動いていた。
自分が前じゃないと──!!
死の線が見えているのは自分だけ──。
そして、それは一番の勝利への可能性の道で──ならば自分しか動くしかない訳で。
その思考も──並列思考の結界、一番の可能性だとこの目を通しても結果が何重にもブレる中で見えてきていた。
未来視の能力で多少は敵の攻撃のアクションが見える──ナビのように天武の才は無いがそれでも何とかナビの支えもあって先駆けとして身体を張って──行けていた。
「そこ……!! させませんわ! アイスストーム──!」
「同じく──一気に燃え上がって! ファイアストーム──!!」
2人の声が背後から聞こえると、左右から自分達を挟もうとしていたアークデーモンが方や吹雪が襲い、もう片方は燃え上がっていた。
「上からは来させない──!! ブラッディアロー──!!」
上からの敵はレイが的確に貫き落としていく──。
行ける──!
「ッ──! 小癪な──」
ダークスフィア──!!
アークデーモンの魔法が目の前で炸裂するが──。
ナビと自分の魔法を纏わせた剣技で魔法ごと斬り裂いていく──!
「ッ──!!」
アークデーモンは逆に攻撃は仕掛け辛い。
自分の配下が攻撃に巻き込まれる危惧があるからだろう。
それを利用しつつ──薙ぎ倒しながら──グレーターデーモンを中心とした敵を的確に屠りつつ、僕たちは遂にアークデーモンと対面を果たすのだった。