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134/155

Death134

嵐のような出会いからまた半年ほど経っていた。


攻略組は魔眼対策で拮抗するくらいの魔眼のスキルを得るのに躍起になっていて、僕たちはというと──。


「シエル──目を潰しますね」

ブラッディアロー──!


レイの血の矢が周囲のレッサーデーモンの目を貫いて魔眼を潰していく。


ダブルエッジ──!

トリプルエッジ──!!

そこをナビが双剣を携えて一気にレッサーデーモンを刈り取っていく。


ヘッドショット──!!

そして、自分は光魔法を掛け合わせては弓スキルでリーダー格だったグレーターデーモンを仕留めきる。


「あたしもだけれども──だいぶ、こなれて来たよね」

『あぁ──立ち回りは良くなってきてるかな?』

「私もだいぶ敵の動きが掴めてきました」

ナビの言葉に返しつつ、レイも同意を示してきていた。


周りが躍起になってる中で自分達は調整というべきか着実に34層のボス戦へ向けて準備を入念にしていたのだった。


ある程度のまとまりも僕たちの場合は対処出来るようになっていたので、何かしらのお呼ばれが無い限りは3人でダンジョンに潜ることも多くなっていた。


そして、半年の間に変わったことは──。

シュンとバル、他にもムシュタルやマリ、リン達も34階層のボス攻略に間に合うように準備を始めた事だろうか。


しっかりと鍛えてから挑もうと、少し前の会議の際に決めたのが懐かしく感じる。


残り半年後。

34階層のボスへと挑む予定だ。


「シエル──? 今日はこのくらいにして引き上げる?」

「シエル、そろそろ良い時間」

『──確かに、今日は切り上げてインフェルノエリアに戻ろうか?』

うん──。

はい──。

と、2人の声を聞きつつ少し先の34階層のボス部屋の気配を感じる。


正直、死の気配は濃いのだ。

それはきっと、強敵の居る可能性と自分達の成長がまだ足りない事を意味するのだと理解していた。


半年後か──。

僕は知らない内に気を引き締めていたのか、そっと手を繋がれて顔を向けるとナビが心配そうに覗き込んでいた。


レイも少し離れた所から心配そうに見てきていた。


大丈夫──。

そう、伝えて足早にダンジョンから切り上げることにする。


脳裏にはエデンの際のアークエンジェルが記憶に浮かんでいた。

24階層から一気に難易度ははね上がっていた。

覚悟を決めないといけないよな──。

そっと覚悟を固めつつ、ナビとレイと共にインフェルノエリアの宿へと戻るのだった。

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