Death121
「ブラッディアロー──!!」
「乱斬り──!」
アイス──シャベリン──!!
26階層のダンジョンのテーマは地上の楽園らしい。
29階層まで地上の楽園に様相は変わっており出てくるエンジェルも地上と空中戦をどちらもこなして来ていた。
今もレイの空中への血の矢の攻撃を受け流したエンジェルをナビが乱斬りにて魔力を飛ばしては撃ち漏らしを処理していく──。
自分は2人を目掛けて滑空して来ていたエンジェルを撃ち貫いていた。
「へぇ──! シエルとナビは分かってるけれども──」
「やるね? レイちゃんだっけ? やっぱりシエルは良い目を持ってるねぇ?」
僕たちも負けてられないよねぇ?
当たり前だろ?
横からシュンとバルが駆け出して行って──
ほら! 先を譲るよ!
さんきゅ!
っと、お互いに風の魔力でお互いを飛ばしあっては空中へ躍り出て──エンジェル達を一気に──。
落ちな? ジェノサイド──!!
逃がさないよ? スピンロール──!!
鎌を取り出しては一気に周囲を刈り取るとそこには粒子になったエンジェルの成れの果てが存在していた。
「よっ──っと」
「肩慣らしにはちょうどいいかな?」
どうよ? シエル?
俺たちも調整はバッチリよ?
そんな軽い感じで手をフリフリと振って来ていた。
ナビとレイも2人が空中のエンジェルを処理したので地上のエンジェル達を殲滅していく。
今回の作戦はある程度──自分達が前に立ちながら一気に殲滅していって29階層にて仮説の休息エリアを立てること。
休息エリアで準備中は控えていたメンバーが守るように動いて──皆調整が済んだら、そのままボス戦という流れを取っていた。
レイド戦は数が必要だ。
体力やMP、精神的なゆとりも含めての作戦だった。
実際にそれは幸を成しているように見えた。
シュンとバルの2人の活躍も大きかったのは言う迄もない。
これが世界のサーバーが繋がる事で起きる可能性だ──。
この階層が越えて30階層に辿り着く時は世界が繋がるだろう。
その為の1歩でもある──。
「シエル──? 考えごと?」
「ほら! 行こうぜぇ? 露払いは任せな?」
自分が少しだけ思考していたのを見抜いたのかシュンとバルが声を掛けて来ていた。
『あぁ──! 行こう!』
そんな2人に応えて、僕たちは更に29階層まで駆けて行くのだった。