Death110
『2人とも少しだけいいかな?』
どうしたの?
ん──?
ナビとレイの2人が落ち着いた所で声を掛けると2人とも同じく自分を見てくる。
『実は──』
そして、このタイミングだろうと思った自分は2人にエデンの祝福に関しての情報を話す。
多分、今回の24階層のボスのクリアも含めて充分に成長出来たと思うこと。
安全マージンも取れてるはずだから挑んでみたい旨。
2人とも自分の提案なら喜んでと同意してくれた。
「ただ、お願いがあるかな──?」
『ん?』
「一緒にもう少しだけ過ごしたいかも」
『そのくらいならお安いご用だけれども?』
言ったわね?
そう言ってナビとレイはお互いに頷いて自分を立たせて──浴室へ……。
『──って、ちょっいちょい──?!』
「お安いご用なんでしょ?」
「ダメなの?」
いやいや、ダメだろう?
ダメだよな──?
「もう少し──一緒に居たいの」
「私も今回はシエルが消えちゃうかもと怖かった」
責任──。
シエルが死なないようにって約束してた。
2人から抗議の目を受けつつ、諦めた自分は抵抗を辞める。
それを肯定に捉えた2人はにっこりと笑って自分を連れだって3人で浴室へ──。
心も身体も暖まって? いや、温まって?
僕たちは──今一度20階層のエデンへと舞い戻るのだった。